2015年 ザ・グリーンブライアークラシック

石川遼 セントアンドリュース切符へ4位スタート

2015/07/03 08:10
フェアウェイキープ率は低くとも…。石川遼は2打目以降で巻き返し、好発進を決めた。

「こんな日もあるのかな…」。ウェストバージニア州にあるオールドホワイトTPCで開幕した米国男子ツアー「ザ・グリーンブライアークラシック」の初日に7バーディ、1ボギーの「64」(パー70)で、首位と2打差の4位発進を決めた石川遼はそういって苦笑した。

10番スタートの第1組からスタートしたこの日、フェアウェイキープ率は14回中6回の43%にとどまった。11番では1Wを大きく右に曲げて、隣の10番のフェアウェイをキープ。だが、そこからの2打目をグリーン手前まで運んでしっかりとパーセーブした。

「練習していることができていないときもあったけど、そういうときに良いセーブができた。ゴルフはティショットだけでもないし、スイングだけでもない。試合になったら、試合に集中しようと思った」と振り返った。

12番、13番を1パットのパーで切り抜けると、14番で1mを沈めてこの日最初のバーディ奪取。そこから流れが好転した。16番、17番と1ピンほどのチャンスを決めきれなかったが、18番(パー3)で2m弱を沈めて2アンダー。

後半に入り、4番でこの日唯一のボギーを叩くも、直後の5番から3連続バーディを奪うなど、9ホールで計5つのバーディを量産した。特に冴えていたのは、アイアンショットだ。フェアウェイからも、ラフからでも、次々にピンそばへと運んでいった。

「正直、一番良かったときよりも良いスイングができている感じはする。ただ、自信を持ってコースでできるかどうかが大事で、それが今日はできただけ」。はた目には乱れたティショットも、「行っちゃいけないところには行っていない。ということは、ある程度自分が思ったように体を動かせている証拠」と受け止めた。

過信はしていない。だが、体重移動を増やし、体全体でリズムを取るスイングへの変更が、少しずつ噛み合い始めているようだ。

今大会の12位以内で資格を持たない上位4人は、2週間後にゴルフの聖地、セントアンドリュースで開催される「全英オープン」の出場権が与えられる。石川の意識はどうなのか?「聞かれれば、当然行きたい。でも、あと54ホールあるし、まだほとんどゼロに近い。小さな関門をいくつもくぐり抜けないとたどり着けないところにある」。それでも、可能性が広がったことだけは確実だ。(ウェストバージニア州ホワイトサルファースプリング/今岡涼太)

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