2015年 全米オープン

静かな松山英樹 メジャー初制覇への期待の根拠

2015/06/17 12:03
練習場で飯田光輝トレーナーと話す松山英樹。全英タイプのコースは好条件か

松山英樹は、まだ寡黙だ。ワシントン州で初めて開催される「全米オープン」開幕を2日後に控えた16日(火)、松山はアダム・スコット(オーストラリア)らとともにイン9ホールをラウンド。その後は練習場での調整に終始した。

4月に行われた「マスターズ」は5位。ディフェンディングチャンピオンとして戦った2週前の「ザ・メモリアルトーナメント」でも5位に入るなど、今季のトップ10入りは8回で、ジョーダン・スピースに次いでツアー2位につけている松山。今週のメジャーでも当然、周囲の期待値も低くはない。

PGAツアー公式サイトの優勝予想・パワーランキングでは、ロリー・マキロイ(北アイルランド)、ジョーダン・スピースに次いで3位となった。その理由として、「彼のゲームで一番良くない部分はパッティングだが、このコースでは(誰もが苦労するので)差はなくなる」と推されている。

また、同じくPGAツアー公式サイトの統計データを基にした“スタッツベースド・ピック”のランキングでは堂々の1位。スクランブル(パーオンしなかったホールでのパーセーブ率)7位、トータルドライビング(飛距離とフェアウェイキープ率の合算)3位、ショット精度(グリーンを狙うショットのピンからの距離)26位という優れた3項目がもとになっている。

それに加え、開催コースのチェンバーズベイは、すべての芝がフェスキューのリンクススタイルコース。マキロイや、ライアン・ムーアはスコットランドにあるミュアフィールドに近いと話している。松山は2013年に当地で開催された「全英オープン」で6位タイに入っており、適性が高いことも証明済みだ。

前週土曜日に9ホール、日曜日に9ホール、月曜日は練習だけで、この日に再び9ホール。なお、4月の「マスターズ」後にも、この地で練習ラウンドを行っている。今週に入って、まだメディアに対してコメントをしていない松山だが、その存在感は日増しに高まっている。(ワシントン州ユニバーシティプレイス/今岡涼太)

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