2015年 全米オープン

石川遼3年ぶりの全米オープンへ「そんなに出ていなかったか…」

2015/06/09 10:25
石川遼は手応えのあるラウンドで3年ぶりの全米オープン出場権をもぎとった

石川遼が6月18日(木)に開幕する海外メジャー第2戦「全米オープン」(ワシントン州チェンバーズベイGC)の出場権を獲得した。8日(月)に行われたオハイオ州コロンバス地区での予選会に参加。1日36ホールを回るストロークプレーで、「69」、「67」の通算8アンダーをマークし、出場120人中7位タイ。同会場に割り当てられた上位15枠に入った。

石川は午前にブルックサイドG&CCを回り4バーディ、1ボギーの3アンダーで終えると、その後、車で20分移動して、午後2時半からはレイクスG&CCでプレー。7番(パー5)までに2バーディを決めた。

ターニングポイントは11番ホール。午後4時46分にティグラウンドに立つと、雷雲接近により中断を強いられた。1時間30分後の再開時、このパー3は追い風から向かい風となり、ティショットの番手は6Iから4Iに替わった、きっちりとグリーンを捕らえ、12mのロングパットを沈めてバーディ。続く12番(パー5)では5mを決め、14番(パー3)ではティショットをピン右1.5mにつけて5つ目のバーディを奪った。

15番は第1打を右の池に入れてボギーとしたが、続く16番(パー5)で右ラフから2オンに成功。8mのイーグルパットを沈め、メジャー切符を確実なものにした。

「全米オープン」出場は3年ぶり4回目。「3年ぶり…そんなに出ていなかったか、という感じ。この3年間、悔しさはあったが、それよりも必死だった。メジャー出場にこだわれるレベルではなかった」と振り返る。この長丁場の予選会にも「客観的に見て、巧い人から並べたら(通過の)15番以内に入っていない」と思って臨んでいた。

「何か“エキストラなもの”がないといけないと。11番のロングパットと16番のイーグルがそれだったと思う。まだ自分はそれがないと、通れない位置にいる」。日本ツアーを離れて以来、世界ランクは急降下。メジャーへの距離が日々遠くなる戦いの中、石川は足元を見つめるようになった。

本戦開幕までは、わずか9日しかない。「今はまったく実感がない。USオープンにふさわしいコース、リンクスで難しそうと聞いているが、それくらいしか情報がない。(情報を)入れても意味がないと思っていたから」と苦笑い。「手応えのあるショットの頻度を増やしていければ、メジャーでもできるんじゃないかと思う」。喜びはほどほどに、急ピッチで準備を進めていく。(オハイオ州コロンバス/桂川洋一)

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