「スイングがバラバラ」石川遼、ムービングデーに「75」
サウスカロライナ州のハーバータウンGLで開催中の米国男子ツアー「RBCヘリテージ」3日目。1アンダーの48位タイから出た石川遼は3バーディ、5ボギー、1ダブルボギーの「75」(パー71)とスコアを落とした。通算3オーバーは決勝ラウンド進出76人のうち74位に後退した。
ティオフ前の試行錯誤から、抜け出せなかった。早朝のドライビングレンジ。自分の打席に15個ほどのボールを半円の形に並べ、体の回転軸を意識したショットのイメージトレーニングを繰り返した事前練習。スタートしても、そのしっくりこない不安が付きまとった。
1Wでフェアウェイを捕らえた2番(パー5)は、アイアンで2オンを狙える絶好のチャンスながら、この2打目は「フォアー!」の声とともにグリーンを大きく右に外してパー。続く3番は1打目で右、2打目で左と、ベアグラウンドを渡り歩いてボギーを先行させた。
周囲のバーディ合戦を見ても、コンディションが易しかったのは疑いようがないが、石川は停滞した。332ydと短いパー4の9番では3度目の大会出場で初めて、1Wでティショットを放ち、グリーン手前まで運んでバーディ。続く10番の第1打も、勢いのまま前日までの4Wから1Wに握り替える積極策を選んだが、ボールを左の池に曲げ、ダブルボギーを叩いた。「予選ラウンドよりはバーディを意識してやりましたけど、マネジメントにスイングが追い付いていない」。
1Wを左の林に打ち込み、4オン2パットで3日連続のボギーとした15番(パー5)に続き、16番ではフェアウェイの絶好のポジションからウェッジでグリーンを左奥に外して、再びボギーを叩いた。
「16、17、18番のティショットはいいスイングができているのに続かない。続かないというのは安定感がなく、スイングがバラバラということ。インパクトに誤差がすごくあった。最後に手で合わせると左に行くし、素直に振れていると右に行く…手探り状態だった」。巻き返しどころか、後退する結果となり「好きなコースなのでこういうプレー、この順位は悔しい」と肩を落とした。
「どう打ったらいい、何から手を付けたらいいのか分からないという状態ではない。とにかく練習を続けたい」という。最終日は優勝争いに沸く最終組の裏側、10番からほぼ同時刻にスタートする。「あした1日、いいスコアを出せるように頑張りたい。悪天候でもやれることをしっかりやりたい」と自分にムチを振るうほかなかった。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/桂川洋一)