2015年 マスターズ

「かかって来い!」昨年のリベンジを期すスピース ウッズと最終調整

2015/04/09 09:19
開幕前日の午前にインコースで練習ラウンドを行ったタイガー・ウッズとジョーダン・スピース(Jamie Squire/Getty Images)

ジョージア州のオーガスタナショナルGCで9日(木)に開幕する「マスターズ」。優勝候補が乱立する2015年のメジャー初戦で、リベンジを期すのがジョーダン・スピースだ。

20歳で迎えた昨年、最終日にともに首位から出たバッバ・ワトソンとの競り合いに敗れ、タイガー・ウッズが持つ史上最年少優勝記録(21歳3カ月14日)の更新を逃した。快挙達成はならなかったものの、スピースはその後の1年で、メジャーでの惜敗がフロックでないことを証明してきた。

昨年11月末、ワンアジアツアー「オーストラリアオープン」で挙げたプロ2勝目が大きな転機になった。「アダム(スコット)、ジェイソン(デイ)、地元のプロたちの中で、いいポジションから我慢を続けられた。あの経験はいままでなかった」と6打差圧勝。米ツアー競技は今年3月の「バルスパー選手権」が通算2勝目だが、今年に入って6度のトップ10入り。

直近3試合は優勝→2位→2位で、オーガスタに乗り込み「去年学んだことを今年に活かしたい。去年は何も期待しないでプレーしたけれど、今年はもっと気持ちよくプレーできる」と自身の言葉を口にした。

初出場だった昨年大会は、腰痛の手術直後だったウッズが欠場。初めて今年、タイトルを一緒に争うことができる。「ウッズとオーガスタで戦うのがずっと夢だった」。2005年最終日に見せた16番(パー3)でのチップインバーディの映像は今週に入って何度も見返した。「ゴルフ史上最高のショットだと思うんだ。誰もがタイガーをオーガスタのバックナインで破ることを夢見てきたはず。彼は万全でなければ、試合に出なかったと思う。戻ってきてくれてうれしい」

開幕前日、スピースはそのウッズ、そして、地元が同じテキサスで今大会を最後のマスターズ出場とするレジェンド、ベン・クレンショーと練習ラウンドを行った。

「僕が初めてマスターズで勝った時(1997年)、ジョーダンなんかまだオムツをしていたんだから」と時代の移り変わりを実感するウッズだ。この最終調整での共演は、ウッズの方から2人のグループに加わって実現した。「練習場で『入ってもいい?』って言われたから『かかって来い!』って(笑)」とスピース。

新世代の旗振り役。グリーンジャケット獲得へのストーリーはできている。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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