2014年最終戦 松山英樹、精鋭18人の仲間入りに誇り
タイガー・ウッズがホスト役を務める米ツアー外競技の「ヒーローワールドチャレンジ」。世界ランク上位を中心とした18人のビッグネームの中には、日本勢として初出場を果たす松山英樹の名前がある。
2週前の「ダンロップフェニックストーナメント」で国内ツアー通算6勝目を挙げた松山は、前週にフロリダ州オーランドに入った。会場のアイルワースG&CCは、かつてウッズも居を構えた高級住宅地の内部にある18ホール。毎年3月の「アーノルド・パーマーインビテーショナル」が行われるベイヒルクラブまで約8kmと目と鼻の先にある。
開幕前日の3日(水)にプロアマ戦に出場。事前練習を含め、この日までに計2ラウンドを消化した。「アウトはティショットが狭いというか、打ちづらい。インはグリーンの砲台がきつくて大変だなあと。(両ハーフで)違うコースを回っているみたい」とアウト・インの性格の違いを分析。キーポイントにはフロリダの芝からのアプローチを挙げた。
2014年の締めくくりとなる4日間だが、普段よりも極端に少ない選手数に「まだ試合という感じもない。これに照準を合わせてやろうと思っていたが、ダンロップフェニックスで燃え尽きた感じもある(笑)」と開幕前日のテンションはやや低め。
ただ、精鋭のひとりとして選ばれた栄誉への喜びが大きい。「8月くらいに最初に話があって『(世界ランクの出場枠で)入れたら出たいなあ』と思っていた。18人しか出られない試合。そこに選ばれる時点ですごくうれしい」
今大会は年間のフェデックスカップレースのポイント加算はないが、出場する意義は大きい。優勝者に付与される世界ランキングポイントは46点。メジャーやWGCには及ばずとも、平場の米ツアー競技と比べても遜色なく、同週の国内ツアー「日本シリーズJTカップ」(昨年は18点)をはるかにしのぐもの。
「来年に向けていい課題が見つかればいいなと思う。当然優勝を狙うけれど、結果だけでなく内容も求めたい」。お祭りムードも漂うチャリティイベントも、“花相撲”にする気など毛頭ない。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)