「今年一番きついラフ」松山英樹は10時間調整
打っても、打っても、理想には程遠い。21日(木)に初日を迎えるフェデックスカッププレーオフ第1戦「ザ・バークレイズ」の開幕前日。松山英樹の最終調整はプロアマ戦を含め、10時間以上にも及んだ。
「良かったら、練習しないっすよ。練習量が物語ってますよ。調子の悪さを…」。早朝のウォーミングアップからプロアマ戦のティオフが午前7時30分。軽めの昼食を挟み、ショット、アプローチ、パット練習を終えたのは午後5時前。強い日差しを浴び続けた松山は、時折笑いを交えながらも、現在の調子への不満ばかりが口をついた。
ドライビングレンジではアイアンに続いてフェアウェイウッド、ドライバーを打ったかと思えば、またアイアンに戻りウッドへ。その繰り返しを延々と続けた。「基本的なショットが打てていないんで、(試合で状況に)対応したショットは打てない」。スイングチェックに余念がなく、基本動作ばかりを確認し「戦う状況にはなってないってことですよね」とまで言った。
例年ニューヨーク近郊で行われてきた大会が今年、このリッジウッドCCで開催されるのは2010年以来。マット・クーチャーが優勝した同年は、通算12アンダーでプレーオフに突入した。しかし今大会はラフが極めて長く、難易度は一層高そう。「今年一番キツイ、しんどいかなと思いますね。ラフだけでいえば」。優勝スコアについても「トップがどのくらい(スコアが)出るか分からないけど、(通算)10アンダーにいくか、いかないか…。いかないと思いますけどね。いった人の勝ちでしょう」というのが松山の見立てだ。
それでも今は、周囲の選手のプレーよりも自身の状態ばかりが気にかかる。「焦らず、結果を求めてしまうけど、焦らず。自分のやることを続けていけたらいい」。我慢、我慢、我慢の時間を正面から受け入れる。(ニュージャージー州パラマス/桂川洋一)