ウッズ復活、米主要メディアは懐疑的
17日に始まる「全英オープン」。今年初のメジャー参戦となるタイガー・ウッズが復活し、優勝争いに加われるかどうかにも注目が集まる。というのも、大会の舞台が、ウッズが2006年に勝利を飾ったのと同じロイヤルリバプールだからだ。ただ、米国の主要メディアは06年と今年との「状況の違い」を強調、厳しい見方を示している。
ニューヨーク・タイムズ(電子版)は「ウッズ!ロイヤルリバプール! でも06年ではない」との見出しを掲げた。「いまのウッズと素晴らしかったウッズを隔てているのは、パッティングだ」と指摘。1.5メートル以内のパットの成功率が、06年の97.1%から、今年は94.7%まで下がっている点に着目した。
ルーク・ドナルドの98%やジャスティン・ローズの96.8%との差は「卒業生総代とその他の成績上位者との違いくらい大きい」と懸念した。
ワシントン・ポスト(電子版)のタイトルは「ウッズ 変わり果てロイヤルリバプールに」。ウッズが最後にメジャーを制覇して以降、19人のメジャーチャンピオンが誕生したと強調した。8年前、バッバ・ワトソンはメジャーに1回出場しただけのPGAツアールーキーだった、17歳だったロリー・マキロイはユースの試合を終えて両親とスペイン旅行中だった…などと新たに台頭してきたライバルらの存在を挙げた。
腰の手術後の復帰戦となった「クイッケンローンズ・ナショナル」で、ウッズが予選落ちした点にも触れ、「これが2014年のウッズの歩みなのだ」と視線は厳しい。
一方、ロサンゼルス・タイムス(電子版)のコラムは、ジャック・二クラスが1978年の「全英オープン」で優勝し、15回目のメジャー制覇を成し遂げたのは38歳のときだったという話を披露した。メジャー優勝14回で足踏みを続けている38歳のウッズに対し、「タイガーが再びタイガーになるのは、まさにいまを置いてほかない」と鼓舞した。