2014年 チューリッヒクラシック

石川遼&松山英樹と同じ22歳 ノ・スンヨルに米ツアー初Vのチャンス到来

2014/04/27 08:18
2013年にはナイキゴルフと用具契約。世界的な注目度も高い“石松世代”のノ・スンヨルが米国ツアー初優勝に王手!

予選ラウンドで次々とコースレコードを塗り替えてきたベン・マーティンの存在も霞む、圧巻の18ホールだった。首位に4打差から「チューリッヒクラシック」3日目をスタートしたノ・スンヨルが、7バーディ、ノーボギーの「65」で回り、通算18アンダーで単独首位に浮上。米国ツアー初優勝に王手をかけた。

1991年に韓国のカンウォンで生まれ、石川遼松山英樹と同じ22歳。海外へは早くから積極的に飛び出し、2010年には欧州・アジア共催「メイバンク・マレーシアオープン」を18歳で制覇。同年はアジアンツアーの最年少賞金王(19歳204日)にも輝いた。米国ツアーには、11年末のQスクールを10位で突破した翌12年から本格参戦。今年で3年目のシーズンを迎え、キャリアベストは12年「AT&Tナショナル」での4位タイ止まりだが、13年には下部のウェブドットコムツアー(9月/ネーションワイドチルドレンホスピタル選手権)で初優勝を経験するなど、着々と足元を固めている。

今週でただ1人となる54ホールノーボギーラウンドを支えているのは、「本当に良い感触」という好調なアイアンだ。3日間のパーオン率83.33パーセントは、1日平均で3ホールしかグリーンを外していない計算。この日も後半14番(パー3)で4メートル、15番で3.5メートル、16番では30センチに絡め、単独首位を安泰にする3連続バーディを演出した。

フェデックスランク160位に終わった昨年については「全体的に失望のシーズンだった」と吐き捨てる一方で、「優勝という経験を積めたことは良かった」と、下部ツアーながら米国での初優勝から得たものは小さくなかった。「だから、明日への準備もできているよ」。

その最終日は、2打差を追うキーガン・ブラッドリーと最終組をともにするが、「キーガンと回るのは初めてだけれど、問題はないよ」。メジャータイトルホルダーにも物怖じしない強心臓も、22歳の強さを構成する1つと言えそうだ。(ルイジアナ州ニューオーリンズ/塚田達也)

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