2014年 マスターズ

スコットは連覇ならず14位 世界ランク1位はおあずけ

2014/04/14 11:03
昨年とは逆の立場。グリーンジャケットは今年スコットからワトソンへ(Rob Carr/Getty Images)

「マスターズ」連覇への期待がかかったアダム・スコット(オーストラリア)は、最終日を首位とは6打差の16位からスタートしたが、5バーディ、5ボギーと出入りの激しい「72」で回り、上位に絡む事はできなかった。通算1オーバーは14位で競技を終了。 3位以内に入れば今回欠場していたタイガー・ウッズを抜いて初めて世界ランキング1位に浮上していたが、最新ランクでは前週と同じ世界2位にとどまることになる。

最終日も2日目、3日目と同じようにスタートでつまずいてしまった。 今週1度もバーディを取れていない2番(パー5)でボギーを喫してしまうと、距離の短いパー4の3番でセカンドショットをオーバーさせてしまい連続ボギー。7番から意地をみせて3連続ホールバーディを奪う事に成功したが、後半はミスも重なりとスコアを伸ばすことができなかった。

「後半にスコアを伸ばし通算4アンダーまで伸ばすことができれば、チャンスはあると考えていた」とスコット。しかし決勝ラウンドに入ってからの後退に「週末はグリーン周りが雑になってしまった。今週はパッティングが今ひとつ。ロングパットでスピード、タッチを合わせられなかった。このコースのグリーンは、乾いてくるとどうしても長いパットが残るケースが多くなる」

初日に3アンダー「69」、2位タイと連覇に向けて好スタートをしたスコットだったが、2日目以降は序盤の5ホールで9オーバーと苦労を強いられた。スコットがプレー後のインタビューでも挙げていたのがロングパットの距離感。また、高弾道でフェアウェイを捕らえるドライバーショットには、いつものような高さがなく左へのミスが多かった。

それでも「今週は本当にエンジョイできた。この1週間を忘れることはない。ディフェンディングチャンピオンとしてプレーをして、沢山の暖かい声援を受けることができた」とホールアウト後は笑顔。「全てが素晴らしい思い出。いろいろな反省点はありますが、土曜日の前半のプレーが良い流れを止めてしまったような感じ。 追い込まれた感じになって、そこから上手く進めなかった。それがメジャーの厳しいところ」 と締めくくった。

次なるメジャー「全米オープン」までは8週間の準備期間がある。通常この8週間でスコットが参戦するのは4週間後の「ザ・プレーヤーズ」と「メモリアルトーナメント」。ウッズがツアーに復帰するまでに、アダム・スコットを含め他の選手が世界ランク1位に昇格するのは、もはや時間の問題となっている。「真の1位」と認められるために、スコットにはどちらかの試合での優勝に期待したい。

<スコットの4日間ラウンドデータ>
バーディ:15 ボギー:12、ダブルボギー:2
パー3:3オーバー、パー4:4オーバー、パー5:6アンダー
フェアウェイキープ:58.93%
パーオン: 66.67%
合計パット数:122
ドライビングディスタンス:298.38ヤード

(ゴルフチャンネル解説/ アナリスト アンディ和田 *解説はライブフロムでご覧頂けます)

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