2014年 WGCキャデラック選手権

中断もなんの! 松山英樹は3オーバーから挽回

2014/03/07 09:59
4番でバンカーからチップインバーディを決め笑顔を見せる松山。暫定ながら首位とは3打差

フロリダ州のトランプナショナルドラールで開幕した「WGCキャデラック選手権」初日は、日中の雷雨により午後2時22分から中断。同4時45分から再開したが、5時57分に日没サスペンデッドとなった。初出場の松山英樹は17ホールを終えて4バーディ4ボギー。後半アウトでの挽回が光り、イーブンパーの暫定20位としている。

爽快な青空が広がっていた午前中のマイアミ地方。しかしギャラリーの多くは、忍び寄る雷雲を警戒して傘を持参していた。インスタートだった松山は、そのスタートホールのパー5で、2オン2パットでバーディが先行。しかしその後はコース上を吹き荒れる風速10メートル以上の強風と硬く締まったグリーンに苦しめられた。

グリーン手前からのアプローチを寄せきれなかった11番に続き、12番(パー5)では第3打がピンのすぐ向こう側、グリーン奥のラフにこぼれ、またも寄せに失敗して2連続ボギー。「ショートゲームが最初の方は、うまくいかなくて崩れた」。14番、17番ではいずれもセカンドを左手前のバンカーに入れてボギーを重ねた。

それでも471ヤード・パー4のモンスターホール、18番では会心のリカバリーを見せる。ティショットを最も警戒していた左サイドの池に打ち込んでしまったが、ドロップ後の第3打は208ヤードをピン右6メートルにつけ、これを沈めてパーを奪取。続く1番では6メートルのバーディパットを決め、流れを変えた。

西の空が暗くなった午後2時過ぎ、3番でグリーン左からのバンカーショットを80センチに寄せた直後に雷雲接近によるホーンが鳴り、クラブハウスへと引き返した。

しかし、約2時間半の中断中は「部屋で寝ていた」とリラックス。再開直後の4番(パー3)ではグリーン左サイドのバンカーからチップインバーディ。さらに日没が迫った8番(パー5)では残り205ヤードからピン奥4メートル弱に2オンに成功し、イーブンパーに戻すバーディを決めた。「後半はうまくグリーンに乗せて2パットでいけたり、“寄せワン”ができたり、ラッキーなことにアプローチが入ったりして、流れよくできた」。

ゆっくり午後スタートの予定だった2日目の朝に未消化分の1ホールだけを残し、「最後もやりたかったなという気持ちはある」と口惜しそうに話した。だが、トップ集団に遅れることなく、そして左手首の負傷を感じさせないプレーは頼もしく、週末に向けての期待が高まった。(フロリダ州ドラール/桂川洋一)

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