2014年 ザ・ホンダクラシック

松山英樹、オーバーパー逃れ57位 左手に違和感?

2014/02/28 08:45
グリーン上で天を仰ぐシーンもあった松山だったが、終わってみればイーブンパー

戦いの舞台を東海岸に移した米国男子ツアー。PGAナショナルで開幕したフロリダシリーズの初戦「ザ・ホンダクラシック」の初日、松山英樹は前半にパットで苦しみながらも1イーグル、2バーディ、4ボギーの「70」でまとめ、57位タイで滑り出した。

出だしのつまずきから、すぐに挽回した。予想されていた雨がスタート直前に上がった第1ラウンド。松山は2番でティショットを左の池に入れ、ボギーが先行。しかし続く3番(パー5)で残り210ヤードの第2打を6番アイアンでピン手前1.5メートルにピタリとつけ、早々にイーグルを奪い返してみせた。

その後は「練習ラウンドのイメージで打ったら、あまりにもグリーンが速すぎて、合わせるのに時間がかかった」とグリーン上で苦戦。8番では7メートルから3パットでボギー。11番ではグリーン右手前の池を恐れることなく、果敢に右サイドに切られたピン筋を狙った見事なセカンドショットで5メートルのチャンスを作るが、これも外して思わず目をつむって天を仰ぐ。

しかし「ハーフターンしてからですかね。遅いですけど…」と後半を迎えた時点で、グリーンスピードへの対応は整えていた。13番ではピッチングウェッジでピン右3メートルに付けてバーディ。続く14番では段を上る9メートルのバーディパットを最後のひと転がりでカップに沈めた。17番(パー3)でティショットをバンカーに入れてボギーとしたが、イーブンパーでフィニッシュ。

「ダボになりかけたのをうまくボギーで抑えられたところもあった。今日はショットも最後の方は良くなった。もちろんスコアは良いに越したことがないけど、最低限のスコアは出せた」。昨年11月の「WGC HSBCチャンピオンズ」の第1ラウンドから続くオーバーパー無しのラウンドは14まで伸び(マッチプレーを除く)、首位とは7打差でスタートした。

だが、ひとつ気がかりなのが、ホールアウト直後にロッカーへと引き上げ、左手首部分にアイシング治療を施したこと。松山は昨年終盤に左手親指の付け根部分を痛めて戦列を離れており、ここ数試合は患部にテーピングを巻いていた。本人は普段通り「(状態は)変わらないですよ」と笑顔も交えて気丈に話したが、ラウンド後の練習は行わず、氷の入ったビニール袋を巻きつけたまま車に乗り込んでいった。(フロリダ州ウエストパームビーチ/桂川洋一)

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