石川遼、21位に踏みとどまり「充実感はある」
「フライズドットコムオープン」最終日の石川遼は、10アンダーの7位タイから上位を目指してスタートしたが、2バーディ3ボギーの「72」とスコアを落として通算9アンダー。21位タイへと順位を落として、4日間の戦いを終えた。
「結果には満足していないけど、ゴルフの充実感はあります」と自らを鼓舞した石川。この日は、序盤こそ2番、3番と連続バーディを奪ったが、その後はジリジリとボギーを重ねていった。
「今日は4日間の中でも一番うまくいかなかった日。予選を通って、そこから上にいってポイントを少しでも稼ぐのが大事だったけど、結果的にはできなくて残念です」。
だが、大きく崩れそうになるのを踏みとどまったのも事実。8番ではグリーンサイドのギャラリーに球を当ててしまったが、最後は2.5メートルのボギーパットを沈めて最小限の傷にとどめた。11番(パー3)ではティショットがグリーンを大きくオーバーするも、2打目で30センチにぴたりと寄せてパーでしのいだ。
昨シーズンは、フェデックスカップポイントのシード圏内となる125位に残れず、下部ツアーとの入れ替え戦を経験したばかり。ポイントの重みは重々承知だ。「最終日はすごく大事。1打でもいいスコアで上がりたいので、(リスクの多い)イーグルかバーディかという攻めよりは、バーディかパーかというマネジメントになる。今のゴルフでできることに気持ちを切り替えた」と、最後まで持てる武器で戦った。
今週は4日間を通してロングパットの距離感に悩まされた石川。15番(パー5)では3パットのボギーとし、16番、17番では3~4メートルのバーディパットを決めきれずに天を仰いだ。
結果こそ望んだものにならなかったが、これもゴルフだ。「アプローチ、パターでしのいでというバタバタじゃなかったし、自分的に悪いとは思わない。来週も優勝を狙っていける」。松山英樹の活躍にも触発されないわけがない。石川の目に静かに闘志が宿っていた。(カリフォルニア州サンマーティン/今岡涼太)