2013年 フライズドットコムオープン

松山英樹と石川遼、それぞれの開幕戦

2013/10/09 10:15
2人揃っての練習ラウンド。中学時代からお互いを良く知る2人が、ついに同じPGAツアーの舞台に挑む

米国カリフォルニア州にあるコルデバレーGCで木曜日から開幕する「フライズドットコムオープン」は、PGA新シーズンの開幕戦。今年から新メンバーとなった松山英樹と、2年目の石川遼が揃って参戦する。

前週「プレジデンツカップ」に出場した松山は、月曜日に移動して、この日火曜日が初ラウンド。前日、9ホールの練習ラウンドを済ませた石川遼と共に、朝8時頃から18ホールを回りきった。終始和やかな雰囲気で、時折会話しながらのラウンドを楽しんだ2人。しかし、疲労の色を隠せない松山と、万端の準備を整えて乗り込んできた石川の雰囲気は対照的だった。

過酷な1週間と、12時間の移動の末に現地入りした松山は、「疲れてますよ」と肩で息をする。「でも、嫌な疲れ方じゃない。充実した疲れだし、自分にとって良かったなと思う疲れ」とポジティブだが、ラウンド中は大きな体を引きずるようにして、なんとか勾配の多いコースを完走した。「まだ火曜日なんでね」と苦笑いの松山。「試合で良くなきゃだめなので、開幕に合わせられるようにしたい」と、まずは体力回復を優先する。

ラウンド終了後に握手する2人。切磋琢磨してお互いを高め合う。

一方の石川は、「ウェブドットコムツアー選手権」終了後、早めに西海岸へと移動し、先週はラスベガスで次週開催コースを2ラウンド。日曜日に現地入りし、万全の状態だ。この日のラウンド中も、松山を数十ヤードオーバードライブするなど、好調ぶりが印象的だった。

「いい感じだと思います。あとは試合でどこまでできるか。準備や、コースチェックは良い感じでできている」と納得の表情を見せた石川。ツアー2年目になった余裕も随所にのぞかせる。「いろんな人に会って、今年もまたPGAで会えて良かったと声を掛けられることも多いので、昨シーズンとは雰囲気が違いますね」と、心身充実して新シーズンの幕開けを迎えられそうだ。

日本期待の同級生コンビが揃ってツアーメンバーとして出場するPGA開幕戦。石川が「スイングとかは勉強になるし、刺激になる」と言えば、松山は「アプローチとか、学べることが多い」と、お互いを認め合う。切磋琢磨で切り拓く2人の新シーズンが、まもなく始まる。(カリフォルニア州サンマーティン/今岡涼太)

2013年 フライズドットコムオープン