石川遼は31位浮上も、視線は入れ替え戦へ
ノースカロライナ州のセッジフィールドCCで開催中の「ウィンダム選手権」3日目。石川遼は「69」とスコアを1つ伸ばして通算2アンダーとし、順位を61位から31位に上げたが、口惜しさの残る一日となった。
雨模様の第3ラウンドは、インコースからティオフする“裏街道”。その出だしの10番で石川はいきなり躓いた。第2打をグリーン手前の花道まで運びながら、アプローチが傾斜でフェアウェイまで戻り、4オン2パットのダブルボギー発進。しかしその後は「自分に対しての悔しさだけでやった。悔しさがあって集中できた」と、巻き返しに転じた。
続く11番、13番のバーディでスタートの後退を取り返す。ボギーをたたいた14番に続く15番(パー5)ではラフから5番ウッドを振り抜き、ピンそば6メートルに2オン成功。これを沈めてイーグルを奪い、さらに後半1番では第2打をピン奥1.5メートルにつけて3つ目のバーディを決めた。
だが勢いに乗ったまま迎えたはずの残りホールは、グリーン上での戦いに苦労した。「打った瞬間にタッチに気付けていない」とカップの手前でショートするシーンが相次いだ。スコアを伸ばせないまま、最終9番ではフェアウェイからの第2打をグリーン左に外し、ボギーフィニッシュ。2日連続の「69」にも、「雨でスコアも伸びにくい中、(下位スタートの)自分にとっては絶好のシチュエーションだった」と、満足感より口惜しさが勝った。
今大会で来季のシード権をつかむボーダーライン、4位前後の成績を残すことは厳しくなった。そして石川の視線も既に2週間後に始まる下部ツアーとの入れ替え戦「ウェブドットコムツアーファイナル」に向いている。「今はドライバーから心地良い感じでやれている。明日一日で、良い部分や反省点をつかみたい」と、最終日のその先を見据えた。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)