T.ウッズ、メジャー通算15勝目は絶望的
タイガー・ウッズの5年ぶりのメジャー制覇に濃い黄信号がともった。ペンシルベニア州のメリオンGCで開催中の「全米オープン」3日目。3オーバーの13位タイから出た第3ラウンドで、1バーディ、7ボギーの「76」とスコアを落とし通算9オーバー。単独首位のフィル・ミケルソンとは10打差で日曜日を迎える。
ウッズの見せ場はわずかな時間で終わってしまった。出だしの右ドッグレッグの1番でいきなりバーディを奪取。しかしその後は1メートルを外す3パットボギーが2回あるなど、パッティングで苦労した。3日連続でラウンドしたロリー・マキロイ(北アイルランド)も通算8オーバー25位タイ。世界ランクトップ2は優勝争いに加われていない。「水曜日の練習ラウンドも一緒だったけどね。今週はずっと一緒だったけど、今日はともに苦しんでしまった」
ショットはフェアウェイキープ率78.6%、パーオン率は66.7%と上々の数字。「本当にイライラする。今週は良いプレーができていると感じていたからね。でも決めるべきパットを決められていない」。「今日は何もできなかった。自分の正しいスピードを掴んでいない。転がりが遅い時もあれば、速い時もある」とグリーン上でのプレーを悔やんだ。
4月の「マスターズ」ではドロップ位置を巡る2日目のルールトラブルから失速。そして、今回も2008年の同大会以来となるメジャー通算15勝目は風前の灯となった。「本当に腹立たしいよ。オーガスタではすごく良い位置で、リードもしていたのにも関わらず、(第2ラウンドの15番)フラッグに当たって池に落ちた。今週は3パットが無ければ昨日を終えて1打差に迫っていたはず。そうなるプレーは十分にしていたけれど、残念なことにそうはならなかった」。
最終日のスタートは、最終組のティオフから3時間以上前。少しばかり寂しいメジャーの日曜日となった。(ペンシルベニア州アードモア/桂川洋一)