マスターズ・ベストショット その2(2013年初日版) by 上杉隆
2013/04/12 19:30
セルヒオ・ガルシア/1番ホール 455y Par4
オーガスタナショナルGCの1番ホールは難しい。中でもマスターズ初日は、誰もが極度の緊張状態の中で高度なショットを要求される。
ティグラウンドからフェアウェイを臨む光景を表現すれば、「左の林と右のバンカーの間を狙って、下って、谷を越え、急な登り斜面にボールをぶつけていく」といった心境だろう。必然、セカンドショットは強い左足上がり傾斜のものが要求される。
マスターズ初日、セルヒオ・ガルシアの放ったショットはその日の彼を象徴するものになった。フェアウェイ左サイドからショートアイアンで放たれたショットは、最近のツアーではあまり見られない大きなターフを20ヤードも飛ばしながら、ボールをピンの根元50センチまで運んだのだ。
左からの強い風に全く動じないアイアンショットは、この日の彼を暗示していた。このシャープなショットを皮切りに、ガルシアは6バーディを奪い、首位に立ったのだ。(ゴルフジャーナリスト/上杉隆)