羽川豊の全米オープン生レポート/2日目以降は、日が経つにつれて難しくなるはず
メジャー第2戦「全米オープン」も、いよいよ初日を迎えました。練習ラウンドでは、あまりのグリーンの速さに悪戦苦闘するプレーヤーたちの姿が目に多く付きましたが、前日に降った雨の影響により、この日のグリーンは当初の設定より軟らかかったようです。とくに前半の組はプレーをしやすかったでしょうね。それでも、この日はアンダーパーが2人という展開。深いラフに200を超えるバンカーが待ち受けるオークモントは、やはり難しい。結局は、終わってみればオーバーパーという結果になることが予想されます。さらに、今後の天気予報は連日の晴天。サンダーストームでも来ない限り、グリーンは徐々に締まって硬くなり、日が経つにつれて難易度は増していくはずです。
選手たちのプレーを振り返って見ましょう。タイガー・ウッズは1オーバーですが、最近目に付いたおかしな曲がりも見られず、まあまあの初日だったのではないでしょうか。アイアンで打ったティショットが曲がるシーンも見られましたが、それはフェアウェイの傾斜や風による影響のため。ショットに問題があって曲がっているわけではないと思われます。微調整をすれば、フェアウェイを捕らえるようになるでしょう。
日本人選手では、片山晋呉が2オーバーでホールアウトしました。最高のゴルフだったのではないでしょうか。後半では組の先頭に立って歩いていましたし、心身ともに充実しているものと思われます。明日からも大いに期待が持てますね。
「全米オープン」は、いかに我慢できるかが鍵となります。バーディが取れなくても、ボギーを打ってもカーッとしない。そうでなければ、4日間を戦い抜くことは無理です。例えば、タイガーが今日のようにイーブンパー付近でジッとして、周りがスコアを落としていく。結局は、これまでメジャーで勝っている選手が上がってくるものと予想されます。
羽川豊 (はがわ ゆたか)
セントラルスポーツ所属。栃木県出身。専修大学時代に朝日杯全日本学生選手権4連覇。ツアー通算5勝。1982年「マスターズ」15位タイなど。現在は自身のゴルフサロン「HAGAWA YUTAKA GOLF SALON」でレッスンを行っている。
今回、全米オープンにはテレビ朝日のレポーターとして現地入り。タイガー・ウッズや上位選手の詳細情報はテレビでもお楽しみください!