石川遼、今季初戦で予選落ちの危機 スイング乱れ130位に後退
カリフォルニア州のPGAウェスト・パーマーコースなどで開催中の米国男子ツアーの今季第3戦「ヒュマナチャレンジ クリントンファウンデーション」2日目。ツアーメンバーとなって初戦を迎えた石川遼が予選落ちの危機に瀕した。2アンダーの90位タイからスタートし、2バーディ、2ボギーの「72」。スコアを伸ばせず130位タイに順位を下げた。
全選手が3日間で3コースをプレーする予選の第2ラウンド。この日はラ・キンタCCをプレーした石川は、序盤から精彩を欠いた。2ホール目の11番(パー5)で1メートル強のバーディパットを外した直後の12番(パー3)で7メートルを沈めて最初のバーディを決めたものの、勢いに乗れない。
ティショットを左に曲げた16番でボギーをたたくと、後半4番では3メートルのパーパットを外した。出遅れの初日のラウンド後は、自信を見せたはずのスイングが乱調。「軌道のずれが生じてしまった。バックスイングでの肩の入り方が違う。自分の力の入るところではなく、“ふわっとしたところ”に入っていた」と、ラウンド中は素振りでトップの位置を確かめる姿を繰り返し見せた。
ピン手前2メートルにつけ、2つ目のバーディを奪った7番(パー3)のティショットを「やっと修正ができた。そこからは良かった」としたが、巻き返しへの残りホールはわずか。「コースは難しくないのに、自分で難しくしてしまった」。ティショットとショートゲームがかみ合わず、2日間で9ホールあったパー5はすべてパーと苦しんでいる。
3日目にプレーするのはPGAウェストのニクラスコース。「グリーンのアンジュレーションが(3コースの中で)一番大きい」と警戒する。しかし「フェアウェイが広くとられていて、ティショットをアグレッシブに打っていける。自分としては一番楽しみなところ」とも言い、顔を上げる。「いくら悪くても、(どの試合も)予選は通れるという安定感がないといけない。明日はその力が試されるのかなと思う」。ルーキーイヤーの初戦。明確な試練が早くも訪れた。(カリフォルニア州ラ・キンタ/桂川洋一)