2009年 ノーザントラストオープン

アメリカで加熱する“RYO”フィーバー

2009/02/18 11:54
PGAの共同記者会見に臨んだ石川遼。会見を終えても「まだ緊張しています」とドキドキだった。

70名を超える日本人メディアが、石川遼のPGAツアーデビュー戦となる「ノーザントラストオープン」に殺到している。中には、普段あまりゴルフトーナメントを取材しない媒体も含まれており、周囲の選手への配慮やゴルフ取材のルールなどを周知する為、異例とも言える日本メディア向けのミーティングが、この日の午前中にPGAによって設けられた。

会議で話されたことは、「プレーしているのは石川だけではないので、他の選手もリスペクトすること」や、「全選手が打ち終わるまで、その場を動くな」、「ロープの中に入れるのは、各媒体1名の許可されたものだけで、その際もロープに腕が届く範囲まで」といった、ゴルフ取材においては、ごく基本的な事柄だ。これは、タイガー・ウッズがカナダで「プレジデンツ・カップ」を戦った時などの国際大会で行われてきたというが、今回の熱狂ぶりは、それに匹敵するものと言えるのだろう。

練習ラウンドを終えた16時からは、PGAの共同記者会見に石川が呼ばれ、今度は大勢の海外メディアの質問攻めにあった。会見の冒頭、「Hello, America. I’m Ryo Ishikawa from Japan」という言葉から、メモも見ずに、招待してくれた大会への感謝と、コースの素晴らしさ、そして大会の目標などについて英語で語った石川。そして、「How you pronounce my name, it is Ryo.(僕の名前をどう発音するか、それは遼です)」と言い、その後「Ryo! Ryo!」と2度繰り返した。英語ではRYの発音が無く、遼の名前を発音出来ない海外メディア向けに自ら率先してその名前をアピールした。

海外メディアからは、「これだけ多くのカメラと人々の注目にどう対処しているのか?」「学校ではどんな科目を勉強しているのか?」「あなたは何を成し遂げようとしているのか?」などの質問が発せられ、それらに一つずつ丁寧に答えた石川。17歳の日本人ヒーローに、海外メディアも興味津々だ。

記者席は埋まり、周囲はテレビやスチルカメラが埋め尽くした。
練習ラウンドにも沢山の報道人とカメラが入る。

2009年 ノーザントラストオープン