石川遼がマスターズへ向け再渡米
12日、石川遼が「トランジションズ選手権(3月19日~22日)」「アーノルド・パーマー インビテーショナル(3月26日~29日)」「マスターズ(4月9日~12日)」の3試合に出場する為、成田空港から米国へ向け出発した。
2月に自身初のPGAツアー出場となった「ノーザントラストオープン」、そして出場は出来なかったがタイガー・ウッズとの対面を果たした「WGCアクセンチュアマッチプレー選手権」と2試合を経験した石川。帰国後の2週間は、「素振りと練習を沢山積んできました」と、世界トップの選手達から直接吸収したものを、自らの技術とするべく努力を重ねた。
一番刺激を受けたというのは、体の回転の速さ。「僕の体でまだ最大限のスピードに達していない。なんであんなに速いのか探りたい」と今回の渡米でも、一流プレーヤーと共有する貴重な時間を有効に使うつもりだ。しかし、父・勝美氏によれば、既にこの2週間でスイングは大きく変化をしているという。「なんでこの時期に、マスターズの後でも良かったのではと思う気持ちもあったけど、それだと2ヵ月後になってしまう。少年老い易く、学成り難しです」と、目先の結果ではなく、将来を見据えた成長路線を選択したことを明かした。
「前回より不安は少ないです」と、今年2回目となる渡米を前に落ち着いた様子の石川。「分からないこと、足りないことは沢山あるけど、今までやってきたことをぶつけようという気持ちです。僕の場合、何も分かっていないけど、その分無心でやっていけると思う。上手くいかないことも経験です」と、肩の力を抜いた、ありのままの気持ちを語った。
2試合を経て、いよいよ夢のマスターズに挑戦する。「(オーガスタの)1番ティに立った時は、数え切れない程の人に感謝していると思う。多分、プレーしながらも幸せだと感じると思う」と、その時を待ちきれない様子の石川。「この3試合で出来るだけ多くのことを学びたい。もし3試合とも予選を通過出来たとしたら、12ラウンド。そのすべてのラウンドで4つ以上バーディを獲れるように頑張りたい」。凄く難しいことだと思うけど、と付け加えた石川だが、その瞳には強い意志が漲っていた。