2009年 トランジションズ選手権

石川遼、後半に巻き返す!「1打1打が自分を成長」

2009/03/22 08:25
前半は苦しんだが、17番では7メートルのバーディパットを沈めるなど見せ場も作った

米国男子ツアー「トランジションズ選手権」予選ラウンドを日本人最年少で突破し、通算イーブンパーの39位タイで迎えた3日目。石川遼は、午前9時43分にネイサン・グリーン(オーストラリア)と同組で1番ティからスタートした。

首位とは6打差、上位も狙える位置からのスタートだったが、序盤からアイアンの距離感が合わずに苦しい展開が続く。2番パー4ではグリーン奥、3番パー4では手前に2打目を外し、アプローチを寄せきれずに連続ボギー。予選ラウンドもグリーンを外す場面が目立ったが、「今日はガマンができませんでした。難しいリカバリーショットも多かったです」と、ショートゲームでパーを拾え切れない。さらに5番パー5、6番パー4でもパーオンできずに連続ボギー。9番パー4では3パットによるダブルボギーを叩き、前半だけで6オーバー。流れを掴み切れないまま大きく後退してしまう。

前半はパーオンしたホールが実に1ホール。だが、後半に入るとプレー内容が一変する。「意識的に何も変えたわけではないけど、なぜか10番ティに立った瞬間に変わった気がしました。後半は集中してプレーできました」と振り返る石川。11番パー5で3オン、1パットのバーディを奪うと、14番パー5でもバーディを奪取。さらに17番パー3ではティショットをピン左7メートルに乗せると、これを沈めてバーディ。この日一番の歓声が石川を包んだ。「1メートル弱は切れる下りのスライスライン。すごく気持ち良かったです」。最終18番はボギーとしたものの、後半は3バーディ、1ボギー。結果的にはこの日4オーバー、通算4オーバーの64位タイに後退したが、「後半は失いかけたリズムを取り戻せたし、今日は今日で良かったと思います」と全く気落ちしていない。

「1打1打が自分を成長させてくれていると思っています。無駄にしてはいけないし、ミスをしても1打1打に集中するために切り替えないと」。難度の高いコース、雰囲気、同伴のPGAツアープレーヤー。世界最高峰の舞台が石川に与える1つ1つが、将来への大きな財産となる。

2009年 トランジションズ選手権