米国男子ツアー

片山晋呉がゴルフ用品を一新!4社合同記者発表

2009/03/30 19:30
カラフルなウェアを身にまとい新生晋呉をアピールする片山

2008年に「日本オープン」でツアー通算25勝の永久シード権を獲得。さらに2年ぶり5度目の賞金王に輝いた片山晋呉が、5年ぶりにゴルフ用品を一新。これまで総合契約という形をとってきた片山が今回選択したのは、クラブなどのギアから、ウェア、シューズ、ボールと4社ばらばらの契約だ。

シーズンオフからもっとも注目を浴びてきたのがクラブの契約だった。片山がクラブに求めるもの、それは「易しいクラブ」だった。アマチュアとプロの違いはシャフトの硬さだけと普段から発言する片山。純国産のメーカーでアマチュア向けのクラブを主に製造するダイワ精工と契約したのは、その考えがあってからこそ。

「最終的な決め手は、自分以外に男子プロと契約していないことかな。工場も都内にあるし、対応が非常に早いですね。ほかのプロがいないから、僕の希望がすんなり通るのがうれしいですね。最初は実際にクラブを使用するのはシーズンが始まってからになると思いました。でも、仕上がり具合がすごく良くて、今週マスターズに向けて出発しますが、新しいクラブも持っていきますよ。向こうで練習して決めますが、新しいクラブを10本入れてマスターズを戦う可能性もあります」。

話は今年2月に遡る。宮崎県のフェニックスリゾートで合宿中の片山の元に、数本のクラブを抱え、ダイワ精工株式会社スポーツ営業部の担当者が訪れた。そのクラブはいわゆるアマチュア向けの市販クラブに従来片山が使用しているシャフトを装着したもの。

早速ショートアイアンから手にした片山は、実際にボールを打ち感触を確かめた。従来使用していたアイアンは、ここ3年間変更しないほど片山の手に馴染んだものだったので、違和感は隠しきれなかった。

ヘッドの形状では、全体的に大きく、安心感が欲しい。バックフェイスのヒール側は、もっと厚みが欲しいなど、ボールが捕まりやすい、優しさを追求したものを求めている。さらにミドルアイアンを手にした片山は、構えただけで「これはライ角が違うでしょ」と指摘。片山の目はその0.5度の違いを瞬時に感じ取った。

それから約2ヶ月。ダイワとしては根本的にヘッド形状の改良なども余儀なくされたが、この日の会見で片山がはっきりと語った「僕の期待に答えてくれるメーカーです」。ダイワとしては第一関門を突破したと言えよう。

ウェアは、ダンスウィズドラゴンに決まった。従来のシックな色合いが多いというゴルフウェアのイメージを一新し、カラーパンツなどが多いブランドだが、このカラフルさも片山が気に入ったポイントだと話す。

シューズはアシックス。ゴルフシューズとしては知名度がほとんどないが、野球や陸上など他種目で世界レベルの選手が気に入っている理由を、片山自身が履いてみて痛感したという。そして、ボールは世界ナンバーワンのシェアを誇るタイトリスト。今まで片山はスピン性能よりも、飛距離の出やすい硬めのボールを好んで使用してきたが、今回も「プロV1x」という飛距離重視のボールを選んだ。

この日の会見後に行われたフォトセッション時には、ゴルフウェアに着替えた片山だが、トレードマークのテンガロンハットには、左横にダイワのONOFFのロゴが貼られていただけ。「今日のは自分で買ってきたんです!帽子はこれから・・・」どうやら帽子自体も、正面や側面に貼られるロゴに関してもこれから決まるようだ。

頭の先から足先まで、すべてが新しくなった片山晋呉は、次週の「マスターズ」から登場する。永久シードや賞金王獲得でシーズン直後はゴルフに身が入らなかった片山。しかし、マスターズの招待状を手にしたときから気持ちを切り替え、今年のオフは今まで以上にトレーニングや練習を積み重ねてきた。生まれ変わった片山が、海外試合を含め日本ツアーに突入し、どのようなゴルフを見せてくれるのか楽しみだ。

契約発表では各用品の使用感を語る片山晋呉