2009年 マスターズ

石川遼、いよいよ明日マスターズデビュー

2009/04/09 10:30
この日はカミロ・ビジェガスとの練習ラウンドを行った石川。一流選手とのプレーで得るものは大きいはずだ

大会開幕を翌日に控えた水曜日、石川遼は朝早くからコースに現れ、練習ラウンド前の打撃練習を始めていた。隣の打席に居たのはカミロ・ビジェガス(コロンビア)。「『一緒に回る?これから出るけど』って言われて…。僕は5分位しか練習してなかったけど、一緒に回りたかったので行きました」と、石川はウォームアップもそこそこに2日ぶりのオーガスタ・ナショナルへ飛び出した。

月曜日は大勢のギャラリーを前に緊張し、ショットが乱れてしまったが、この日は1番から安定したショットを放つ。「今日はスイングに集中して、ギャラリーの事を頭に入れずにやったら上手くいきました」という石川。うねるフェアウェイから高低差のあるグリーンに止めるのは至難の業で、前後にグリーンを外す場面も多かったが、「僕の中ではドライバーさえ良ければ、あとが続かなくても満足度は高いです。アイアンの距離感とか方向性は自分の実力の無さだけど、ドライバーだけは一番練習してきたので」と、石川の中では自信に繋がるラウンドとなったようだ。

しかもこの日は、偶然にもタイガー・ウッズが前を回り、「タイガーが前ってことは練習ラウンドで体験できました(笑)」と、明日に備えて良い予行演習にもなった。「僕の中では、昨シーズンのマイナビよりゴルフの状態は良いです」という石川は、「ここからスタートして、トーナメントが終わるまでは自分を励ますような言葉を掛けたい。トーナメントが終わった時点で反省して、また試合のときは励まして」と、明日からは自分自身を最大の味方として、「マスターズ」の大舞台に挑戦する。

「とにかく緊張しているけど、今までやってきたことをしっかりぶつける。その為に練習してきたので、すべてぶつけるつもりで頑張ります」と本番へ向け潔く宣言した石川。記者達の取材が終わると、「もう明日ですか。昨日まで毎日(16番の)水切りショットの練習をしていたのに、もうやる必要がないんですね」と、感慨深げな様子も見せた。

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