米国男子ツアー

ニクラスの「ゴルフ設計著書」発売

2003/04/02 09:00

数々の名コースを設計しているジャック・ニクラスだが、実は絵を描くのが苦手なのだとか。しかし絵に描ききれない部分を溢れんばかりの知識を語ることでカバーしているらしい。そんなニクラスのもうひとつの本職、ゴルフ設計についての考えをまとめた、著書「Nicklaus by Design」が発売された。

著書には世界でも有数のニクラスが手がけたコースの美しい写真が収められてるだけでなく、ニクラスの設計理論が分かりやすく書かれている。その理論は4つの段階を経て説明されている。1つ目は、まず「誰がこのコースをプレーするのか」。2つ目が「コースを取り巻く環境は?」。3つ目が「プレーヤーの知識と技術のバランスを図る」。そして最後が「いかに美しいコースを作るか」となっている。

これらの理論は自分のコース設計の経験から出た失敗が元になっているという。例えば、1つ目の「誰がこのコースをプレーするのか」という理論は、昔のニクラス設計コースはあまりにも難易度が高く、ニクラス本人しか楽しめないと批判を受けたこともある。よって、コースに誰がプレーしにくるのか、トーナメント用なのか、メジャー用なのか、それとも初心者から上級者まで楽しめるリゾート用なのか、プレーヤーの要望に応えるコース設計を目指すという。読めば読むほど、ニクラスの設計理論のみならずゴルフに対する理論を知ることができる著書になっている。