遼と同組のL.ドナルド 地元の期待を背負ってメジャー初Vへ
今季の海外メジャー第3戦「全英オープン」は14日(木)、イングランドのロイヤルセントジョージズGCで開幕する。世界ランキング1位のルーク・ドナルドは母国での大舞台で、悲願のメジャー初タイトルを狙う。
“全英前哨戦”と言われる前週の欧州男子ツアー「バークレイズスコティッシュオープン」を制し、今季3勝目を飾ったドナルド。上り調子の中で大会を迎えることに「最高の準備ができたといっていい。コースは本当に難しいけれど、チャレンジが楽しみ」と口元の笑みは絶えない。注目を一身に集める「世界一」の称号を得てから6週間が経過し「それにもだんだん慣れてきたところなんだ」と精神面でのバランスも良さそうだ。
地元イングランドで行われる今大会。期待はより一層大きい。英国人、イングランド出身の王者は1992年のニック・ファルド以降生まれておらず、同郷で同じく悲願のメジャータイトルを目指すランキング2位のリー・ウェストウッドとともに最大級の注目を集めることになる。
予選ラウンド2日間は日本の石川遼と同組でラウンドする。「リョウは素晴らしい若きタレントだ。彼は日本でそれを証明してきた。若くして多くのトーナメントで勝つことは特別なこと。彼には今後、もっと世界でプレーし、このメジャーのような大きな試合で勝つことが必要だ。でもそれも時間の問題と思っている」。一方の石川もショートゲーム巧者のドナルドとの“対戦”に「彼の粘りのゴルフ、そして地元でのプレッシャーとどう戦うのか興味がある」とティオフを心待ちにしている。
開幕前日の13日(木)、ドナルドは同じく予選ラウンドをともにするセルヒオ・ガルシア(スペイン)らとラウンドして最終調整を行った。「メジャーに勝つことに比べたら、世界ランク1位なんて僕にとっては大きなことじゃないんだ。プロになった時から、いや、ファルドやセベ(バレステロス)らが僕のアイドルだった小さな頃から、いつだってメジャーで勝つことを目標にしてきた。100位だろうが1位だろうが、そんなにたいした事じゃない。世界ランキングのシステムは数字の話。僕はコントロールできないよ。メジャーを勝ってこそ、本当に素晴らしい成功の年になる」。優しい目をしながらも、力強く言い切った。