2011年 全米オープン

【羽川豊’s EYE 全米オープン第3日】悔やまれる石川の“1打”。マキロイは前半がカギ

2011/06/19 09:56

2日目までにマキロイと下の選手との差が離れてしまったため、この3日目はいくつかのホールでティを前に出し、18ホールの総ヤードから合計で100ヤードほど短くなりました。下から追い上げてくる選手を増やし、面白い展開にしたいという構想を持ったセッティングでした。結果的にマキロイもスコアを伸ばしましたが、他の選手も「伸ばせば、伸ばしただけチャンスが出てくる」という戦いをしていましたね。

その中で、石川遼選手は9番(パー5)、左に曲げてしまった第2打が悔やまれます。ショット、パットが良くなってきた状態で、このパー5で確実にバーディを奪い、通算2アンダーにして、後半を迎えると楽しくなってくるところでしたが、結果はボギー。どうしてあのショットが出てしまったのか…。続く10番のボギーも、あの一打が整理しきれていなかった部分があるのかもしれません。

あのショットが、今年もうひとつ波に乗り切れない石川選手を象徴しているように感じます。ああいう場面で逆にいい方向に行けば、力はあるのですから、一気に上位進出、優勝争いのチャンスが出てくるはずです。

最終日のマキロイは前半が勝負になるでしょう。今日もスコアを伸ばしましたが、左へのミスが少し出てきました。ショットが曲がれば、いくら差があるとはいえ、イヤな気分になるもの。マスターズでは前半、パターでリズムを作れず、後半に崩れました。下にいる選手たちも、最終日はマキロイの前半のスコア次第で考え方も変わってきます。「つまずいている」と感じたら、一気に勝負に出てきますが、逆なら諦めムードになるでしょう。バック9に入る前に、どれだけ自分の思い通りのゴルフができるか注目したいところです。

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