2011年 全米オープン

10位発進のR.ロック、スタート12時間前に米国入り!

2011/06/17 13:33
ドタバタ劇の末、全米オープンデビューを果たしたロバート・ロック。無精ヒゲは今日に限ったことではありませんのであしからず((c)USGA /Darren Carroll)

今季の海外メジャー第2戦「全米オープン」が16日(木)、メリーランド州のコングレッショナルCCで開幕。第1ラウンドが行われた初日、「70」をマークして1アンダーの10位タイと好スタートを切ったロバート・ロック(イングランド)はこの日の朝まで、自らが招いた“トラブル”の渦中にいた。

ロックは5月30日にイングランドで行われた全米オープン予選会を通過し、今大会の出場権を獲得。
さらに前週の欧州ツアー「BMWイタリアオープン」で初勝利を飾り、最高の状態で初出場となる大舞台を心待ちにしていた。しかし10代の頃に飲酒運転の前科がある34歳は、今回、米国に入国するためビザが必要だった。出場が決まった直後から申請を行い、渡米準備に入ったが、待てど暮らせど、ビザが手に入らない。

やっとのことで入国ビザが貼られたパスポートが戻ってきたのが、開幕前日のイギリス時間15日午後4時。そしてすぐに夜8時の便でイギリスを発ち、ニュージャージー州ニューアークの空港に降り立つと、ハイヤーでメリーランド州ベセスダへ猛ダッシュ。およそ340キロの道のりを、運賃1000ドルを支払って、コース近くに到着したのは午前3:30。スタート時刻の約5時間前だった。

コングレッショナルCCに足を踏み入れたのは、この日、この時が初めて。もちろん練習ラウンドもしていない。睡眠も十分ではなかった。ところがキャディの助言だけを頼りにラウンドしてみれば、4バーディ、3ボギーと見事アンダーパーをマーク。「今日は先週みたいなプレーができた。良かったよ」。“驚愕”の全米オープンデビューを飾った男は、2日目以降、果たしてどんなプレーを見せるだろうか?

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