2011年 全米オープン

【GDO EYE】賞金王キム・キョンテは、おとなしく(?)4位発進

2011/06/17 11:09
18番はラフから3mに寄せてナイスパー。笑顔で締めくくったキム・キョンテ

3週間前、日本で開催された「ダイヤモンドカップ」を12位タイで終えたキム・キョンテだったが、実際のところはとてもプレーができる状態ではなかったという。「地面が動いている感じで、めまいがしていて・・・」。その日の夜に韓国に戻り、すぐに病院に行くと疲労が原因だと医者に言われた。

日本と韓国、そしてアメリカを渡り歩く生活。3日続けて病院に通い、大事な日本のメジャー大会である「日本ゴルフツアー選手権」も欠場することを決断した。2週間、韓国でリラックスして過ごして、日曜日に米国入り。大会前は試合勘の無さを心配していたが、ふたを開けてみれば4バーディ2ボギーの「69」。首位と4打差の4位タイという好スタートに「ボギーのピンチはたくさんあったけど、アプローチとパターが良くて2アンダーは100点満点です」と笑顔を見せた。

しかし、実は不安がもう1点。昨日の朝の練習場で左手首に痛みが出たというキョンテは、大会前日のラウンドは、わずか2ホールで切り上げている。この日、スタート前に痛みは無かったというものの、「1番で素振りをしたら痛くなって、それからも2回くらい痛かった」と振り返ったが、4番以降に痛みが出ることはなかったという。

キョンテにとっては、これが初めての全米オープン。米ツアーを最終目標に掲げており、緊張してもおかしくない状況だが、「手首が痛いから、この18ホールをなんとか終えることだけを考えていました」と、けがの功名で自分のゴルフに集中できたことに苦笑い。

10年以上前からテレビで見ていた全米オープンはメジャーで一番難しいという印象を持っているが、「先週暑くてグリーンが(水をまいて)軟らかいので、少しチャンスがあるかな」と、控えめにほほ笑んだ。【ベセスダ/今岡涼太】

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