【羽川豊’s EYE 全米オープン第1日】石川遼は第2Rで冷静さと積極性を問われる
石川遼は何と言っても最後の上がり2ホール(連続ボギーとした8、9番)がもったいなかったですね。出だしをダブルボギーとしながらも、その後はスイングも良くなっていました。我慢強くプレーしていたし、最後をパー、パーで行けば最高のラウンドでした。今日のゴルフは今の、今年の石川を象徴していたようにも感じます。
今年まだ日本ツアーでチャンスがありながらも勝っていないこともあって、少しプレッシャーを感じているようにも見受けられます。特に気になったのは8番ホールのティショット。確かに右サイドは、セカンドショットが打ちづらくなるが、0番アイアンで大きく左に曲げてしまいました。確実にフェアウェイをキープしたかったですね。
2日目はハート、精神面が問われるでしょう。打ち急いでしまうような場面で、冷静に状況を見つめ直し、ひと呼吸おけるかどうか。そして、例えばパットなら「オーバーしてはいけない・・・」というのではなく「入れてやろう!」、「これを決めたらギャラリーは喜んでくれるぞ!」といった以前のような積極的な気持ちを出してほしい。大きな大会で壁を乗り越えることができたら、今後に向けてもきっと大きな力になるはずです。
上位陣ではマキロイ、そしてウーストハイゼンが良さそうです。特にマキロイは一番勢い、そして前向きな攻めの気持ちを感じます。若手の台頭が著しいといわれる中、この世代でメジャーを最初に勝つのは彼でしょう。マスターズでは最終日に崩れましたが、3日間トップに立ったのは紛れもない「実績」のひとつ。そして、そこからしっかりと修正してきたのです。
突然フックボールが出るという、崩れる要素は持っていますが、今年は右サイドを振り切るスイングができていて、きっちりフェード系も打てる。マスターズ最終日、バック9はそのスイングが止まって失速しましたが、初日を終えた段階ではその心配もなさそうです。