2011年 マスターズ

ローアマの松山、感動のスタンディングオベーション

2011/04/11 09:48
通算1アンダー27位タイでベストアマを獲得した松山英樹(Andrew Redington/Getty Images)

「マスターズ」の表彰式の舞台に、日本人が立つ歴史的な瞬間を迎えた。通算1アンダーの27位タイと、堂々たる成績でローアマチュアを獲得。大勢のパトロンが囲むその中心に、優勝したチャール・シュワルツェル、前年度覇者のフィル・ミケルソン、そして松山英樹がいた。

「みんな、立ってくれるとは思っていませんでした」。ローアマチュアの紹介を受けた後にシルバーカップを手渡され、パトロンたちはスタンディングオベーションで万雷の拍手を送る。恒例のスピーチでは、日本語で「今回マスターズに出場する機会を与えてくださったオーガスタナショナルの皆様、ありがとうございました。被災地はまだ大変な状況ですが、喜びと希望を少しでも与えられたと思っています」と、その想いを世界に発信した。

シルバーカップの感触について「内緒にしておきます」とおどけながらも、「重さはなかったけど、その重さではない方の“重さ”を感じました。持てたことが幸せでした」と笑顔。ミケルソンからは“おめでとう”と握手を求められるなど、「緊張しました」と夢のひと時を振り返った。

震災の影響を鑑み、開幕直前まで出場への気持ちが揺らいでいた。出場を後押ししたのが、ファックスやメールで多数送られてきた応援メッセージだ。「こういう時期に、皆さんからの応援が無かったら出場できませんでした。感謝していますし、このようなプレーができて本当に良かったです」。期間中も日本から持ってきたメッセージを読んでいたという松山は、感謝の言葉で充実の夢舞台を締め括った。

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