【藤田寛之専属キャディ・梅原敦のオーガスタレポート〈8〉】
2011/04/09 14:57
「マスターズ」2日目。
残念ながら予選を通過する事は出来ませんでした。
今日の藤田さんは振れていなかった。やはり、もの凄いプレッシャーがあったんでしょうね。
絶対に予選を通過したいという思いは当然です。藤田さんにとってオーガスタは、幼い頃からずっとテレビで見てきた憧れの場所だから。昨日の2アンダーも、自分はこれだけやれるんだという自信になったはず。それだけに、今日は悔しくて悔しくて仕方ないと思いますよ。
僕も僕で、何回風を読み間違えたら気が済むんだろ。
でも本当にわかんなかった。
基本の風向きがアゲンストで、セカンド地点で体に感じる風もビュービューのアゲンスト。
けれどグリーン上は全く吹いてなくて結果、大オーバー。地形によって「風が巻く」とかよく言いますが、これだけ反対に吹かれると、正直どうしていいのかわかりません。
あの時点で「実際はアゲンストじゃないですからね!」なんて絶対に言いきれなかった。
あとはやっぱりコース戦略。
僕の考えは単調過ぎます。もっと幅を広げないと、この先メジャーに僕が付いて行く事には何の意味もなくなります。
練習ラウンドも含め、たくさん回って感じた事は、オーガスタはロングホールで確実にバーディを取らないと上位には行けないって事。風向きにもよるけど、藤田さんが2オン出来るロングが3つもあるんです。けれど飛ばし屋は4ホールとも2打でいける。しかもその内3つはアイアンで乗せられるわけだから、それは大きなアドバンテージですよ。
ドローボールで攻めなきゃいけないホールもいくつかあるし、正直藤田さんには不向きなコースです。
ただ、そんな不向きなコースで実績を残してきたのも藤田さん。
必ず戻ってきますから。
待ってろよ、オーガスタ!