【GDO EYE】世界NO.1ゴルファーへのサプライズプレゼント
2011/03/09 11:25
3月1日に世界ランクトップに躍り出たドイツのマーティン・カイマー。2週前の「WGC アクセンチュアマッチプレー選手権」で準優勝した後、束の間の休息となった先週は、その喜びを噛みしめる日々となった。
うれしい出来事は先週初めのこと。1日の夜、「アクセンチュア―」の会場リッツカールトンGC近くのアリゾナ州の空港に、兄のフィリップさん、友人のパトリックさんが到着。さっそく祝福を受けたが、翌日、カイマーは2人に連れられて同じ空港に向かうことになった。
「どうして? またどこかに行くの?」というカイマーを尻目に2人は「いいや。お前にサプライズがあるんだ」とニヤリ。言われるがままに付き添うと、そこには父・ホルストさんの姿があった。
「世界一になっている間に、おめでとうと言いたかった」。
次にドイツで会うときには世界一から陥落しているかもしれない―そんな思いからホルストさんは渡米。翌日、米国滞在わずか24時間あまりで再びドイツへ帰ったという。
「たぶん、こんなことする親は、そんなにいないと思う。うれしかった」
愛する父や兄のほかにも多くの友人からメールや伝言で祝福の嵐が待っていた。水曜日にはドイツ人として初めてメジャー大会を制し、世界ランク1位に上り詰めたベルンハルト・ランガーと電話で会話。さらにはかつてサッカーのドイツ代表フォワードとして活躍したオリバー・ビアホフからも激励された。
世界一に対する感想を求め、矢継ぎ早に質問する米メディアに対し「正直言って、まだ実感はないんだ。世界ナンバーワンと言っても、まだたったの7日間だから」と端正な顔には照れ笑いが浮かぶ。26歳の世界王者には実りのオープンウィークとなったようだ。(編集部・桂川洋一)