【GDO EYE】石川遼のキャディが米兵にチェンジ!?
米国男子(PGA)ツアー「ノーザントラストオープン」大会前日のプロアマ戦で、10番ティグラウンドにゴルフ場には珍しい迷彩色のビブスを着用した集団を発見した。背中には「MILITARY CADDY(ミリタリーキャディ)」と書かれていた。揃って体格の良い短髪の男たちなので、確認すると、やはり彼らは米軍兵だという。
PGAツアーでは、年に数回米軍兵をプロアマなどのイベントに招待し、プロゴルファーを含めた一般人との交流を深めるはからいをしている。時にはチャリティイベントを実施し、昨年1年間で総額2億円ほどの寄付を集ったという。その寄付金は、戦争で負傷した兵士や遺族などへ贈られる。
今大会では、10番の1ホールだけ、ミリタリーキャディがプロのバッグを担ぐプログラムになっていた。1番からスタートした石川遼も、この10番でスティーブという26歳の海軍兵にバッグを担いでもらった。
ティグラウンドからフェアウェイを歩く際、スティーブから「頑張ってくださいね」と声をかけられ「ありがとう」と言葉を返す石川。エースキャディの加藤氏は「本当ですか、助かります」と、1ホールだけだが、手ぶらでコースを歩くことを素直に喜んだ。
いかつい男性ばかりが目立ったミリタリーキャディだが、仲には20歳の女の子も含まれていた。戦場で天気予報士として活動する軍歴3年のジェニファーさんも、プロのキャディバッグを担いで1ホールを歩いた。
PGAツアーが社会貢献の一環として取り入れているプログラムだが、普段はほとんど接点のない米軍兵との交流。ちょっとした時間ではあるが、互いに刺激になることは間違いない。米軍兵の多くもゴルフをすると聞いたが、ゴルフを通じて多くの人が笑顔で交流を深める機会は日本でも取り入れて行きたい。(編集部:本橋英治)