2010年 全英オープン

タイガー「4日間で3パットが10回あったら勝てない!」

2010/07/19 07:21
ショットは安定しだしたタイガーだが、パッティングに苦戦し優勝争いに絡めなかった

全英オープン150年記念大会最終日、タイガー・ウッズは、リーダーと12打差という位置からスタート。1番、3番ホールでバーディを奪いギャラリーを沸かせるが、続く4番と7番で痛恨のダブルボギーで一気に脱落。結局5つのバーディに対し2ダブルボギー、1ボギーが響き第4ラウンドはイーブンパーの「72」。通算3アンダーとスコアを伸ばすことはできずに2000年、2005年に続く聖地セントアンドリュースでの3回連続開催コース制覇達成はできなかった。

スタートホールでピン手前から2.5メートルのバーディパットを沈めたタイガーは3番でも残り66ヤードのアプローチをピン下1.5メートルに寄せてバーディ。いい流れを掴んだかに見えたが次の4番でトラブルになってしまう。2打目をグリーン左奥のバンカーに入れてしまい難度の高いアプローチが残る。3打目バンカーショットでボールは一度グリーン面に落ちるが傾斜の影響でまたバンカーに戻ってしまい脱出に失敗。4打目も寄せることができず4オン2パットのダブルボギー。

そしてチャンスホールとなる5番のパー5ではグリーンの右エッジまで2打で進めるがそこから3パットのパー。距離の短い7番ではティショットを右の深いバンカーに入れてしまう。スタンスをうまく取ることができず後ろの下がる選択をしたタイガーはこのホールでもダブルボギーとしてしまい一気に通算1アンダーまでスコアを落としてしまい完全に優勝の望みは消えてしまった。

9番と12番のパー4ではワンオンに成功してイーグル逃しのバーディを奪う事に成功。13番はティショットをまた深いバンカーに入れてしまい2打目は出すだけとなりボギー。最終ホールで今日5個目のバーディを奪取して最終日はイーブンパーの「72」、通算3アンダーの23位で競技を終えた。メジャー初制覇となったルイ・オイストハイセン(南ア)とは13打差となっていた。

プレー後のタイガーのコメント・・

今日はいいスタートが必要でした。3ホールを終えて2アンダー。どうにかして4番でバーディを取って、5番でバーディかイーグルを狙っていましたが実現しませんでした。今週を振り返るとティショットはとても良かったですしアイアンもいい感触でした。ただ初日を除くとパッティングが良くなかったです。4日間で3パットが9回、10回あると優勝することはできません。次の試合までに(この問題を)修正しなければいけません。

ショットが良くなるとパッティングが入らないのは皮肉ですよね・・またショットが暴れるときっとパットを沈めるようになるんでしょう・・・。(パターを戻した事について)(昨日は)スピード感がよくありませんでしたのでこれまで使い慣れたパターにしました。

タイガーが4日間グリーン上で費やした合計パット数は126ストローク。グリーンの外からパターを使用したのは他に10回ほどあったので、実際の使用したパット数はかなり多く感じただろう。もちろんパー5で2オンしたホールやパー4でワンオンをしたホールもあるのですべてパットのせいにはできないが、グリーンの速さをうまく掴みきれずに苦しい戦いになってしまった。タイガー自身はショットの良さを強調していたが、これまでのタイガーが敵なしのぶっちぎりで優勝した全盛期と比べると、まだまだアイアンの切れ味は向上の余地があるように思える。

2010年度の最終メジャー競技「全米プロ選手権」は5週間後。その前週には「WGC世界ゴルフ選選手権ブリヂストンインビテーショナル」に出場してくるだろう。開催コースとなるファイヤーストーンGCでタイガーは過去7回優勝していて相性がいいだけにここで優勝をして全米プロに弾みをつけたいところ。全米プロのあとにはFEDEXプレーオフや欧米対抗ライダーカップを控えているのでパッティングの修正をしてこれからまだ残っている大きな試合での活躍に期待したい。

★ラウンドデータ
・スコア:72(37-35)イーブンパー
通算67-73-73-72=285(3アンダー)

・バーディ:5ホール
・パー:10ホール
・ボギー:1ホール
・ダブルボギー:2ホール

・パー3:通算イーブンパー
・パー4:通算イーブンパー
・パー5:通算イーブンパー

・フェアウェイキープ率:62.5%(16ホール中10ホール)
・パーオン率:55.55%(18ホール中10ホール)
・合計パット数:27パット(1パット9回、2パット9回)

2010年 全英オープン