2010年 トランジションズ選手権

遼、ファンに抱きつかれ「ドキッ!」

2010/03/17 10:37
6番のティショットはダウンヒルで前方が見えず、前組に打ち込んでしまうハプニングも!

米国男子ツアー「トランジションズ選手権」に、1年ぶりに出場する石川遼は、先週の木曜日に渡米し準備に入っている。金曜日は雨のためゴルフができず、土曜日から練習ラウンドを開始し、指定練習日の月曜日はインコースの9ホールをラウンド。そして火曜日はアウトコースの9ホールをラウンドした。

「土曜日は前日の雨のために軟らかめだと感じたグリーンが、土曜日には少し撒かれた砂の影響もあって水はけが良いなと思っていました。そしたら、昨日、今日でこれだけの硬さに仕上がってきているので、試合になったらどうなるんでしょうね」。日に日に硬くなるグリーンには驚きを隠せない。

そんな石川にこの日はハプニングが訪れた。4番パー4を終えて5番のティグラウンドに向かおうと歩き出したときだった。そこにはファンと思われる女性が数名いたが、その中の1人がおもむろに、石川に抱きついたのだ。もちろん、英語で「ちょっと良いですか?」という感じのことを言いながら近寄ってきたのだが、さすがに60歳過ぎの女性に抱きつかれるとは想定していなかったのか、一瞬石川はひるんでしまった。

その女性は、以前石川を目にした際、声をかけたら振り返ってサインの要請に応えてもらったことがあり、それから石川のファンになったという。それをラウンド後に聞いた石川は「びっくりしましたよ、これで2回目かな。いろんなところで、多くの方に応援していただくのは本当に嬉しいですね。なかなかタイミングが合わなくてサインにも応えられないけど、出来るだけ要望には応えたいと思います」と、ファンを大事にする姿勢も変わらない。

昨年、この大会で米ツアー初の予選突破を果たした石川は、71位に終わっている。「今年は昨年よりも良い結果を出したいですが、数字だけにはこだわっていません。1年間いろんな経験を積んできたので、今の自分なら良いゴルフができれば予選は通過できると思う」。米ツアーやメジャーをはじめ、世界を舞台に活躍した経験から、少しずつ自信をつけてきた証が言葉なって表れている。石川は明日、プロアマ戦に出場し、木曜日からの試合に挑む。

広々とした9番のティグラウンド。ボランティアも練習日から精力的に働いている
重さ1キロを越える長いバットで左右のバランスを調整する石川遼
大きな傾斜で上からだと難しいラインにパターのフェース面を合わせてラインを確認する石川
パッティングの素振りでは右手を左と同じ高さに添えて肩の動きをチェックする石川
素振りで使用するバットも入った石川遼のキャディバッグ

2010年 トランジションズ選手権