「ザ・ツアー選手権」丸山速報初日/「俺たち庶民は終わってるよ・・・」
1日の中でここまで内容が変わってしまうのか、と思うような「ザ・ツアー選手権」初日を送った丸山茂樹。アメリカのスコット・バープランクと5組目でスタートし、アウト9ホールは曇が空を覆い、ほぼ無風だったのもあり1バーディ、ノーボギーの「33」で終えた。3番のパー4ではバンカー横のセミラフから見事2メートルにつけてバーディを奪った。
しかし、後半は厚い雲が抜けて強風が吹き始めた。同時に丸山のティショットもラフに散り始め、イン9ホールでは1つもフェアウェイキープできなかった。結局、後半のパー5でバーディを奪うも、インだけで5ボギー。この日3オーバーの「73」、24位タイで不満を顔に滲み出しながらホールアウトした。
極めつけは13番、439ヤードのパー4。「来た日と今日では30ヤードも違う。その時は(セカンドを)8番アイアンで、今日はウッドだもん」と、丸山はボギーを叩いたホールを振り返った。
引き上げてきた表情は硬く、狭められているフェアウェイとコンディションに苛立ちを露わにした。
「とにかく風が難しい。ダフってないのに20ヤードも手前。これだけ(フェアウェイを)タイトにするならラフを優しくしないと(タイガー・ウッズやビジェイ・シンのロングヒッターと比べて)俺たち庶民は終わってるよ。セカンドはとにかくロングアイアンだし、ボールは(前日の大雨による水気の多いフェアウェイで)止まるは・・・早く帰りたいよ」
最終数ホールから見るからに集中力を切らせていた。17番では10メートルのパーパットを惜しくも逃し、パターをキャディバッグに投げつけた。最終ホールのパー3では、ティショットでグリーンを外し、第2打目はピンに絡みそうなショットでギャラリーを沸かせた。しかし、思った以上にバックスピンがかかり、ボールは4.5メートルも離れてしまった。これには丸山は手にしていたウェッジを怒りのあまりクラブを地面に刺しつけた。杉山キャディが抜いて歩き去ろうとすると、ギャラリーからは「ちゃんと直せ!」と罵声が飛んだ(その後、杉山キャディは申し訳なさそうにクラブの跡を踏んで直した)。
丸山と共に周ったバープランクも散々な内容。出だし2ホールで2バーディと絶好のスタートを切ったが、3番でトリプルを叩いた。その後は丸山と共に風、コンディションに大苦戦。
スコット・バープランク(4オーバー、28位)
「2人とも全然いいプレーができなかった。これだけ風が吹いたらフェアウェイをキープしなきゃ駄目。特に最後の9ホールは最悪だった。ボールが泥まみれになるし、うまくいく要素が何一つなかった。
「シゲキの方が不満そうに見えたかもしれないけど、俺も相当頭にきてる。2人とも同じくらいキレてたよ」