なんじゃこのマット調ベンタスは!?「24 VENTUS」赤と黒 久常涼が投入か
主戦場とする米ツアーから日本に一時帰国していた久常涼のクラブテスト会場に潜入。契約するテーラーメイドの新しいP7CBアイアンや未発表の新ウェッジなどをいろいろとテスト。その後クラブをウッドに持ち替えてヘッドをカチャカチャいじりながら球を打っていた。
「テーラーから新しいウッドは出ないよな…」と思ってよーく観察してみると、シャフトが微妙に違うではないか。ヘッドではなくシャフトのテストか。久常と言えばドライバーは5年近く“赤ベン”、3番&6番ウッドは長らく“黒ベン”(最近はTRモデル)を使用してきたが、テストしていたのはマット調の赤ベンタスと黒ベンタス。同じ色だから見落としそうだが、見たことのないモデルだ。
テーラーメイドのスタッフによると、ことし発売した「24 VENTUS BLUE(ベンタスブルー)」の黒と赤バージョンのようだ。PGAツアーではすでにローンチしていて、同ツアーメンバーである久常もいち早くテストしているとのこと。
フェアウェイウッド「Qi10 TOUR」の2本にはその黒色「24 VENTUS BLACK(ベンタスブラック)」(3Wが7X、6Wが8X)が挿さっていた。久常は6番ウッドを何発か打って、「もうこれは替えます」と即決。そんないきなり替えるものなのか!?
「前の黒ベンも棒みたいで好きだったんですが、今打って比較して分かりました。前のやつは棒になり切れてなかったかも。今回の新しい黒は、もう完全に棒です(笑)」と独特の表現で評価。現状使っているベンタスTRブラックの「ちょっとまったり感が気になっていたんですよね」と、テストのタイミングも良かったようだ。すでに登場している24ベンタスブルーは先端が締まった特徴を持っていたが、24ベンタスブラックも先端を締めたモデルのようだ。
続けてドライバー「Qi10 LS」には、「24 VENTUS RED(ベンタスレッド)」(7X)を挿してテスト。球を打ちながら「これイイ」を連発し、こちらも高評価。元の赤ベンタスと打ち比べ、「新しいやつはこういう吹け球が出ないっすね」と旧作との違いを説明。「あとはヘッドがなじんでくれれば」としばらく試合で慣らしながらの使用を明言。バット側(手元側)の径が細くなったのも気に入り、「明らかに太さが変わって細くなったけど、細くて硬さが出ているのがいい。キレイにバンって走ってくれる」。高校生以来、5年ぶりのシャフトチェンジを即決した。
この24ベンタスの赤と黒。日本ではまだ展開しておらず情報も何も入っていないが、これから日本でもツアープロが徐々にテストを始める段階の様子。今までの流れと同じで、赤が先調子、黒が手元調子という流れは変わらないようだが、久常の試打の結果を見る限り、青同様に、赤も黒もそれぞれの特徴を生かしながら先端を硬くしているようにみえる。新しい24ベンタスシリーズは、全体的に少し“しっかり目”な方向に振れたモデルなのだろう。
次戦がスイスでの欧州ツアー「オメガ ヨーロピアンマスターズ」(9月5日開幕)。新しい赤と黒の武器を手に入れて、再び海を渡る。(編集部/服部謙二郎)