久常涼は無念の欧州遠征 シード争いでポイント稼げず「すごく悔しい」
◇メジャー最終戦◇全英オープン 2日目(19日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385 yd(パー71)
96位からスタートした久常涼は2バーディ、6ボギーの「75」と連日オーバーパーをたたき、予選カットラインに3打届かない通算9オーバーでホールアウト。昨シーズンを戦ったDPワールドツアー(欧州ツアー)年間ランキング上位の資格で出た初めての「全英」は予選落ちに終わり、「自分の持ち味が出せなかった。これが今の実力」と力不足を認めた。
今季は1月から米国ツアーに主軸を移し、久々に欧州へ乗り込んでの戦いだった。「下(地面)の硬さと風で、いいジャッジができなかった。クラブの調整も上手くいかず、この大会は準備がとても大切だと感じた」。前週の欧米共催「スコットランドオープン」からの連戦はいずれも予選落ちとなり、「リンクスでゴルフをもっとやらないと。課題が残った2週間だった」と結果を悔やんだ。
米ツアーのポイントランキング争いにおいても大事な2週間だった。8月中旬までのレギュラーシーズンを終えた上位70人には、来季シード権とプレーオフシリーズの出場資格を付与。メジャーは獲得ポイントも多く、久常にとってはランク100位からジャンプアップの絶好機だっただけに、「ポイントを獲れなかったことはすごく悔しい」と肩を落とす。
残されたチャンスは次週「3Mオープン」と、「パリ五輪」を挟んだ3週後「ウィンダム選手権」の2試合のみ。圏外に漏れれば、シード争いがメインとなる同ランク上位125人を決める秋季シリーズ(フェデックスカップ・フォール)に回ることになる。
「シードを獲るためにも残り2試合、ないしはフォールシリーズに向けて、残された試合でしっかり結果を残せるように頑張りたい」。欧州遠征を終えて息つく間もなく、米ツアールーキーの生き残りをかけた戦いが佳境を迎える。(スコットランド・トゥルーン/塚田達也)