久常涼は3週ぶり復帰戦で「いいスタート」 次週は“裏開催”大会
◇米国男子◇ザ・CJカップ バイロン・ネルソン 最終日(5日)◇TPCクレイグランチ(テキサス州)◇7414yd(パー71)
35位から出た久常涼は8バーディ、1ボギーの「64」で回り、通算17アンダーの13位で終えた。予選落ちした4月「マスターズ」から3週ぶりの出場。初日は96位と出遅れたが、決勝ラウンドにかけて「状態は良くなった。本当に今日はいいプレーができてよかった」と胸をなでおろした。「64」は米ツアー自己最高スコアだ。
前半インはグリーンに乗せてもパットを決めきれず、パーを並べる展開が続いた。スコアが動いたのは15m以上のバーディパットを沈めた16番から。続く17番(パー3)もティショットは「ミスだった」としながらピン右4mにつけてバーディとし、18番(パー5)で3連続とした。
2番は短いパーパットがカップに蹴られてボギーにしたが、2mにつけた3番ですぐにバーディを奪取。流れを失うことなく、上がり4連続バーディの猛チャージにつなげた。「すごく流れは良かったし、パターが本当に入ってくれた。ちょっとびっくり」。最終日のストローク・ゲインド・パッティング(スコアに対するパット貢献度)2.559は、全体3位の数字だった。
ショットも十分な手応え。第3ラウンドまで平均ドライビングディスタンスは287.16ydだったのに対し、最終日は292.3yd。「全体的にショットの飛距離がだいぶ戻ってきた。その辺がしっかりチャンスにつけるホールが多くなった要因じゃないかな」と分析する。
1月「ソニーオープン」から今季12試合目の出場で、シーズンは第20戦を終えて折り返し地点を迎えた。「4カ月ぐらい試合を続けながらアメリカにいて、ちょっと疲れた部分もあった。オフをしっかり取って、復帰一戦目からいいスタートが切れた」と、マスターズ後に一時帰国して過ごした充電期間もプラスに働いたようだ。
今大会を終えてフェデックスカップランキングは113位から98位に上がる。来季フルシードのボーダーラインとなる125位以内に残る可能性を高めるとともに、プレーオフシリーズに進出できる70位以内も見えてきた。
次週のシグニチャーイベント(昇格大会)となる9日開幕「ウェルズファーゴ選手権」には出られず、同週にサウスカロライナ州のデューンズゴルフ&ビーチクラブで行われる「マートルビーチクラシック」に出場する。「いわゆる“裏試合”なので、そういったところでしっかりポイントを重ねていくことが自分の立ち位置では重要になってくる。頑張りたい」と意気込んだ。(テキサス州ダラス/石井操)