松山英樹は後半4回の3パットに悔い 5連続ボギーで失速
◇米国男子◇ファーマーズインシュランスオープン 3日目(26日)◇トリーパインズGC サウスコース(カリフォルニア州)◇7765yd(パー72)
トップ10圏内で決勝ラウンドを迎えるのは昨年7月「3Mオープン」以来。久々の好位置で3日目に入った松山英樹は、ひとつでも多くスコアを伸ばして首位を追いかけたいところだったが、前半から耐える展開が続いた。
出だしの1番ではいきなり約11mのパーパットが残ったが、これをねじ込み冷や冷やのスタート。2番と3番(パー3)で3m近くにつけたチャンスを外すと、続く4番でボギーが先行した。獲りたい6番(パー5)も1.5mのバーディパットが外れ、重い空気が流れる。前日ホールインワンを記録した8番(パー3)もピンと同じ段に乗せられずパーにとどまった。
前半でフェアウェイをキープしたのは2ホールのみ。「ショットが昨日に比べて悪くなっていた。やはり一日では修正できなかった」と、ラフやバンカーから2打目を打つシーンがほとんどで、チャンスよりピンチの方が多かった。それでも9番(パー5)でこの日最初のバーディを奪い、悪い流れを断ち切ったかに思えたが、後半に思わぬ落とし穴が待っていた。
11番(パー3)で3パットのボギーを喫すると、グリーンを外した12番は1m強のパーパットを右に外した。ラインの読み違えなのか、思わず「マジ?」と口を覆って早藤キャディを見返す。ここから歯車が狂ったのか、13番(パー5)、14番と続けざまに1m以内のパーパットを外すと、15番も2段グリーンの下の段から寄せきれず、13番から3連続となるこの日4回目の3パットボギー。「なんで入らないんだろう」とグリーン上で深々とうなだれた。
5連続ボギーの中で、特に松山が反省していたのが13番と14番のパーパット。「(どちらも)1m以内で完全なミスパットだったんで、ああいうのがないようにできれば、もうちょっとスコアを落ち着かせられたんじゃ…」。ボールが不規則に転がりやすいポアナ芝のせいではなく、「ミスパットです。ストロークのミス」と自戒を込めて答えた。前日に「パットは悪くない」と話していただけに、自分のミスで悪い流れを作ってしまったことが腹立たしい。
それでも上がり3ホールは意地を見せ、16番(パー3)は1.8mを沈めてパーセーブ。最終18番(パー5)では、ラフからフェースを思い切り開いて振り抜いた3打目をピンそばにつけるスーパーショットをみせ、1つスコアを取り戻した。「(16番以降は)パーを取れないんじゃないかなと思ってやっていた。16番はいいパーパットが入りましたし、上がりで1つでも伸ばせたので良かったなと思います」
最終的に2バーディ、6ボギーの「76」と4つスコアを落とし、通算3アンダーの47位に後退したものの、トップ10まではまだ4打差。混戦模様になった上位の背中が見える位置にいる。「最終日はしっかりスコアを伸ばして終われるように頑張りたい」。ひとつでも多く順位を上げて、来週から続く3連戦に弾みをつけたい。(カリフォルニア州ラ・ホヤ/服部謙二郎)