アマチュア優勝に挑むダンラップ ウッズと並んだ20歳の“逸材”
◇米国男子◇ザ・アメリカンエキスプレス 3日目(20日)◇PGAウエスト スタジアムコース(7187yd)、ニクラス・トーナメントコース(7159yd)、ラ・キンタCC(7060yd/いずれもカリフォルニア州、パー72)
アマチュアのニック・ダンラップがラ・キンタCCで1イーグル10バーディ「60」をたたき出し、通算27アンダーの単独首位に浮上した。1991年「ノーザンテレコムオープン」のフィル・ミケルソン以来となるアマチュア優勝をかけて最終日を迎える。
インスタートのこの日は11番(パー5)から4連続バーディを奪取。前半を6バーディ「30」で回ると、後半も勢いは止まらなかった。1、4、5番でバーディ、6番(パー5)ではイーグルを奪い、最終9番もバーディで締めた。「きょうはだいぶうまく打てた。パターも一日中いい感じで転がっていた」。この日の「60」は、2011年「トラベラーズ選手権」第2ラウンドでパトリック・カントレーが出したアマチュアの18ホール最少ストロークに並び、“12アンダー”はアマチュアの18ホール最多アンダーパー記録になった。
ダンラップは2021年「全米ジュニア」を制すと、23年には「全米アマチュア」も優勝。タイガー・ウッズ以来、史上2人目の2冠を達成した逸材だ。アラバマ大のゴルフ部に籍を置く20歳は今週、PGAツアー出場4試合目で初の予選通過を果たし、堂々の優勝争いを演じている。
「できる限り多くの経験を積みたいと思っている。私は2回の全米オープンを含めて4回目のPGAツアーだけど、できる限り多くのことを学ぼうとしているし、観衆の前でプレーすることも楽しんでいるよ」
後続に3打差をつけて迎える最終日に、1945年以降で8人目のアマチュア優勝がかかる。また「20歳29日」の優勝は、過去90年間ではジョーダン・スピースの「19歳352日」(2013年のジョンディアクラシック)に次ぐ2番目の年少Vになる。「(バーディの)打ち合いになりそうだから、ペダル(アクセル)を踏んでパットを決められるように。今までやってきたことを貫く」。泰然自若で快挙に挑む。
<アマチュア優勝達成者>※1945年以降
ケリー・ミドルコフ 1945年ノース・アンド・サウス・オープン
フレッド・ハース 1945年メンフィス招待
フランク・ストラナハン 1946年カンザスシティ招待、同フォートワース招待、1948年マイアミオープン
ジーン・リトラー 1954年サンディエゴオープン
ダグ・サンダース 1956年カナディアンオープン
スコット・バープランク 1985年ウェスタンオープン
フィル・ミケルソン 1991年ノーザンテレコムオープン