松山英樹「ショックのほうが大きい」後半の急変 プレーオフ第2戦進出へ正念場
◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 3日目(12日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7243yd(パー70)
フェデックスカップランキング57位で入った全3戦のプレーオフシリーズ。松山英樹は、トップ50が進出できる第2戦を前に早くも正念場を迎えた。
前半アウトで6バーディ(1ボギー)を量産する「30」をマーク。30位スタートから首位と2打差の2位まで追い上げたが、後半「40」と失速して通算4アンダーの38位に後退した。「ここまで差が激しいと、ショックのほうが大きい」と、前半と後半でガラリと流れが変わった一日を振り返った。
ピンに絡めた1番を皮切りに、ショットが冴えた6バーディはすべて3.5m以内につけたもの。前半のボギーはティショットを右ラフに入れた7番だけ。前日に苦戦したパッティングも好調でチャンスはすべて決めきった。
9ホールを終えて通算9アンダー2位タイ。この時点で、暫定フェデックスカップランクは2週後のプレーオフ最終戦「ツアー選手権」に進めるトップ30まであと3ランクに迫っていたが、後半で急ブレーキがかかった。
「打ちミス」と振り返った10番のティショットは左に曲がり、2打目もグリーンに届かず3オン2パットのボギー。アイランドグリーンの11番(パー3)は、9Iで放ったショットがグリーン手前の枕木に当たり、大きく跳ねて池に落ちた。
「11番もさほど悪いショットじゃなかったんですが、ああいう結果になってしまったのは自分の中で原因があると思う」とダブルボギー。13番の3パットボギーで通算5アンダーまで後退し、15番から3ホール連続でグリーンを外す。パーセーブを続けたものの、最終18番は3オン2パットのボギーとし、この日6バーディ、4ボギー1ダブルボギーのイーブンパー「70」で終えた。
「自分がやりたいことと、できていない(部分の)結果が真逆に出た感じ」と振り返った。前半から10打落とした後半に悔しさを残すが、「(前半)ああいうプレーができたというのは、最近なかなかなかった。明日は前半の自分を続けられるように頑張りたい」と言葉を残した。
暫定フェデックスカップランクは57位のまま。現状の位置だとプレーオフ2試合を残してシーズンは終わり、最終戦への進出は9年連続で途絶えることになる。「明日で、終わるか終わらないか」と表情を引き締め、試合後は真っすぐ練習場に向かって打ち込んだ。残り一日にすべてをかける。(テネシー州メンフィス/谷口愛純)