「1週間で人生は変わる」 16連戦中の大西魁斗がマンデー突破
◇米国男子◇3Mオープン 事前(26日)◇TPCツインシティーズ(ミネソタ州)◇7431yd(パー71)
昨年から体重は5kg落ちた。それでも「いまの方が健康的」とほころぶ顔は、日に焼けて少したくましくなった。米下部コーンフェリーツアーを主戦場にする大西魁斗が、マンデートーナメント(予選会)を突破して今大会に挑む。
昨年の国内男子ツアー「フジサンケイクラシック」で初優勝を挙げた24歳は、米下部ツアーの最終予選会で12位に入って海を渡った。9歳から大学卒業まで暮らしていた米国でも、「(開催地も)田舎が多いので楽しみも少ない」と慣れない転戦生活に少し苦戦しているという。
下部とはいえ、PGAツアー昇格を狙う選手たちが集うハイレベルな舞台。ここまで17試合に出場して10試合で予選落ちと悔しい結果が続いているが、「大変なことが多いけど、本当にいい半年になっている」。実感する壁の高さも確かな学びとなっている。
3週前の「ジョンディアクラシック」に続き、マンデートーナメントをクリアしてのチャレンジ。同週に主戦場の下部で試合があっても、「PGAツアーに出られるチャンスがあるなら、そっちに行きたい」と迷わなかった。
会場で親しげに話すサヒス・ティーガラやジャスティン・サーは、ひと足先に下部から昇格した同世代だ。今季のコーンフェリーツアーも残り4試合と終盤戦を迎える中、ポイントンランク上位30人に与えられる来季PGAツアー出場権もまだ諦めていない。「コーンフェリーの選手でも、スポットで参戦して“1週間で人生は変わる”っていう選手も何人もいた。自分の実力を見るためにも、全力でやりたい」。期待を胸に今季4度目のレギュラーツアー開幕を待つ。
8月末にはディフェンディングチャンピオンとして臨む「フジサンケイクラシック」で今季日本ツアー初参戦を予定。「フジサンケイまで16連戦。こういう機会もあまりないので、自分がどれくらいできるのか試したい」。ひと回り成長した姿で帰国する。(ミネソタ州ブレイン/谷口愛純)