まずは“2位”との差に照準 松山英樹はナイスボギー締めで週末へ
◇メジャー最終戦◇全英オープン 2日目(21日)◇ロイヤルリバプール(イングランド)◇7383yd(パー71)
松山英樹はキャリアで9回目の全英を25位で折り返した。風の強い午後のプレーで1バーディとスコアを伸ばすのに苦しみ、2ボギーで「72」。通算イーブンパーは単独首位を快走するブライアン・ハーマンとは10打差。2位にいるトミー・フリートウッド(イングランド)との5打差に巻き返しへの望みを見出した。
初日よりも気温が下がったロイヤルリバプールで、松山のショット、そしてこの日はパットも冷え込んだ。唯一のバーディは前半5番(パー5)。右のセミラフからの2打目を花道まで運び、やや打ち上げのアプローチをピンそば2mに寄せた。
ブルックス・ケプカ、パトリック・カントレーという世界屈指のショットメーカーとともに、少しずつ硬くなったコースの攻略に必死。2打目をグリーン奥にこぼした11番でボギーをたたき、序盤の貯金を失った。
「タフな一日でした。自分が思うようなショットが打てず、パターもきのうと違って苦労しました」とコメントを残した2日目は、ホールを進めるにつれて、前腕を自らマッサージするなど身体の状態を心配する様子もあった。
この日の平均スコア「4.72」とバーディ、イーグルも視野に入れたい15番(パー5)は、2打目をグリーン右手前のラフにこぼしてパーどまり。足元はバンカー、ボールは芝の上というライからウェッジを短く持ってスピンを効かせて寄せた16番など、ショートゲームで耐える場面ばかりが目立つ展開は、本来望んでいたものではない。
「そんなに悪いプレーではなかったと思う。あしたから伸ばしていけるように頑張りたい」。最終18番(パー5)は2打目以降、左の深いラフとバンカーを渡り歩いて5オン。2.5mのパットをねじ込んだフィニッシュを“ナイスボギー”と捉えたい。2位以下は混戦状態にあり、リーダーがこのまま独走するとは限らない。6月の「トラベラーズ選手権」以来2試合ぶり、今年最後のメジャーの週末も懸命にあがく。(イングランド・ホイレイク/桂川洋一)