ドイツ銀行選手権プレビュー:ビジェイ・シン復活の兆しは?
期待のタイガーの次に世界ゴルフランキングで上位にいる選手は、現在4位のビジェイ・シン。しかしビジェイはこのところ不調が目立ち、全英オープンと全米プロゴルフ選手権での予選落ち、先週の試合でも45位タイと低迷している。
ビジェイ・シン
「調子は悪くはないんだ。ただ自分のゲームに揺るぎ無い自信が持てていないだけだと思うよ。自分としては平均的なプレーができているのだけど、自分に対する期待が高すぎて、それがプレッシャーになっているのだと思う。充分なはずのショットが悪いショットに思えてしまうんだ。ネガティブな方向に考えてしまうんだね。とにかくドライバーショットが悪くて、それがプレー全体に悪影響を及ぼしたんだ。でもドライバーを前のシャフトに戻したし、調整できているよ。実は、シャフトを変えたときにヘッドを新しくしたり、前のに戻したりしているうちになんだかすべてが噛み合わなくなったんだ。元のヘッドに元のシャフトを入れたから、今度は大丈夫だよ」。
新たに前のシャフトとヘッドに戻したシン、変わったのはクラブだけでなく、前のキャディとも仲違いから決別し、昔の友人であるスコット・ブレイディが、今後数週間はバッグを担ぐことになっている。すべては2004年の絶好調時代に戻ること。2004年のドイツ銀行に優勝したビジェイは、世界ゴルフランキングでタイガーを押しのけ1位に君臨。当時はドライバーの飛距離&正確性のトータルランキングで50位、パーオン率で2位だったが、現在はドライバーのトータルランキングで146位、パーオン率も25位と後退している。
ビジェイ・シン
「フェアウェイキープが50%できれば、パーオンも50%くらいできるはず。そこが問題なんだよ。スイングはショットもパットも決して悪くないんだ。ただスコアに繋がるショットが打ててない。今週はフェアウェイも広いから、もっとアグレッシブなプレーができるだろうし、良いプレーができるはずだよ」。
優勝の常連で、いつも優勝候補の筆頭に挙げられていたはずのビジェイだが、今季の優勝は6月のバークレーズ1度だけ。これはさすがにスランプといわれてしまっても仕方がない状態だ。
ビジェイ・シン
「ゴルフは80%が頭脳プレーで、残りの20%はメンタル(笑)。結局すべてがマインドの問題なんだよ。でも肉体的には万全だし、メンタル面でも自信を取り戻してきているから、以前のような良いプレーを取り戻すよ。今はフェアウェイキープできないとボギーになってしまうと後ろ向きだけど、以前はフェアウェイを外すと絶対にパーセーブしてやろうって興奮したものだった。あの自信を取り戻したいね」。