活躍の裏にスターの存在 ジョン・ラームの「見習うべき人」は？

◇米国男子◇ザ・アメリカンエキスプレス 最終日（22日）◇PGAウエスト スタジアムコース（カリフォルニア州）◇7187yd（パー72）

ジョン・ラーム（スペイン）は最終日を5バーディ、1ボギーの「68」でプレーし、通算28アンダーまでスコアを伸ばして首位で並んで出たツアールーキーのデービス・トンプソンを振り切った。2018年大会以来の大会2勝目、2週前の「セントリートーナメントofチャンピオンズ」に続く出場試合連勝を遂げた。

出だしを2連続バーディで滑り出すと、9番でもスコアを伸ばした。後半はともにパー5の11番と16番で着実にバーディを奪い、勝利を手繰り寄せた。「とんでもないスタート。デービスは序盤が悪いスイングだったにもかかわらず、素晴らしいゴルフをした。でも、幸運にもきょうは私に有利な展開になり優勝することができた」と喜びを交えながら振り返った。

これまでの活躍の裏には、ゴルフ界以外の場所から受けた影響もあったと明かす。「大学時代にとても親しんだのがコービー・ブライアント。技術に取り組む姿勢で似ているところがあると思って、彼のインタビューやビデオを何度も見た。コービーの場合は、『技術』がキーワード。間違いなく見習うべき人で、仕事への情熱は才能に勝る。僕は真面目に、多くの時間を費やしてきたと思う」。4日後に3周忌になる偉大なスーパースターに触れた。

他にも五輪で金メダル23個を含む合計28個のメダルを獲得した水泳界のスター、マイケル・フェルプス氏と交流があるといい、「かなり親しいので、いろいろなことを聞いたりしている」。多くの成功を収めても向上心が尽きることはない。

この勝利で、直近出場した公式戦5戦で4勝。同郷の偉大な先輩、セベ・バレステロスに並ぶPGAツアー9勝目をマークした。バレステロスは9勝のうち5勝がメジャーであることを前置きしたうえで、「私は幸運にも彼が成し遂げた多くのことに並ぶことができた。もし、私がこれらのことのいくつかを超えることができたら、それは信じられないこと」としみじみと語った。

次週には歴代覇者（2017年）として臨む「ファーマーズインシュランスオープン」（1月25日～／カリフォルニア州・トリーパインズGC）が控える。「自信を持って臨むし、ティオフにも意欲的だよ。とても楽しい一週間。一年を通してプレーするコースの中でも最高のコースのひとつ。本当にタフでベストを尽くさなければならない」。2戦連続の次は、2週連続Vに挑む。