2023年 ソニーオープンinハワイ

1年前の涙がハートを強く リベンジに燃える中島啓太が決勝圏内に

2023/01/14 19:09
まずは第一関門をクリア。リベンジに燃える中島啓太が週末の戦いに臨む

逃げ腰になって涙を流した1年前のリベンジをしたい――。イーブンパー79位から2日目に臨んだ中島啓太は4バーディ、1ボギーの「67」と伸ばし、通算3アンダーの暫定46位で予選通過を確実にした。「カットラインだけを考えてプレーしていた。後半は精神的につらかったけど、去年の3日目の悔しい思いのリベンジをチャンレンジできる位置に行かないと話にならない」と、強い気持ちでショットを打ち続けた。

アマチュアで臨んだ前年大会。5位の好位置で週末に進みながらも、3日目に「72」と落として首位争いから後退した。伸び悩む展開は攻めることへの怖さを生み、自らの心理的なもろさを痛感。ホールアウト後に悔しさのあまり涙した。

この日は、海沿いにあり風との戦いが多いインコースからスタート。「右からの風は自分の課題で苦手意識があるんですけど、少しずつ克服しながら回れた」。初日にスコアを落としたインで1つ伸ばし、決勝進出に望みをつないで後半へ折り返した。

パットを決めて力強く拳を握る

しかし、2番で痛恨の3パットボギー。精神状態は「ギリギリ」だったという。追い込まれたなかで、中島は2打目をピンに絡めた4番(パー3)から5番、8番とバーディを重ねて3アンダーに浮上。「4番はバーディを獲るしかない状況で、しっかり攻められた。冷静さを取り戻して(攻めようと)チャレンジできる精神状態になれたのは、昨年の(国内メジャーの)経験が生きていると思う」と振り返った。

クールな表情でプレーしているように見えても、内心は「バクバクしています」と鼓動は速い。「プロゴルファーとして、予選を通過するのは大事なことですし、本当に難しいということを実感できた。しっかりリベンジできるように頑張りたい」。前年大会の失敗を繰り返すことなく、攻めたことでつかんだ決勝ラウンドの切符。今年は、一味違う週末を過ごしてみせる。(ハワイ州ホノルル/石井操)

アマチュアだった1年前よりも成長した姿を見せた

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