LIV勢の嘆願書を一蹴 世界ランキング適用にホーシェル「プロセスに従うべき」
◇米国選抜VS世界選抜対抗戦◇プレジデンツカップ 事前(20日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7576yd(パー71)
サウジアラビア政府系ファンドの資金提供する「LIVゴルフ」は20日、所属選手たちが男子ゴルフの世界ランキングを統括する団体のチェアマン、ピーター・ドーソン氏に向けて新リーグを世界ランクポイント付与対象試合とすることを求める書簡を送ったと発表した。
書簡は16日付けで、新リーグ参加選手50人の署名入り。「LIVのない世界ランクは不完全で不正確なもの」、「(世界ランキングの)理事会メンバー8人のうち4人はLIVを敵対視しているPGAツアーとつながりがある」などと訴えた。ドーソン氏は7月12日の声明でLIVサイドから登録申請があったことを認め、今後審査を始めると発表していた。
新リーグ移籍選手が両チームから除外された「プレジデンツカップ」の会場でも話題に上った。米国選抜のビリー・ホーシェルは「ちゃんとしたプロセスがあるのだから、それに従うべき」と話し、早期の対応を促した形の選手たちを非難した。
「グレッグ・ノーマンや“向こう”の人たちからすれば、すぐにでも世界ランキングポイントをもらえるはずと思っていたのだろうが、それはあり得ない。(理事会メンバーの)ジェイ・モナハンやキース・ペリーを攻撃して『偏見がある』と訴えているが、彼らはポイントを付与される基準を満たしていないんだ」
ホーシェルは「全ての基準を満たす必要がないとは聞いている」とした上で、平均の競技参加人数が78人でないこと、予選カットがないこと、ローカル予選会でのスポットがないこと、出場権獲得につながる予選会が存在しないことを指摘。「システムについてはほとんど知らないが、(申請から)獲得まで1年から1年半かかることは知っている」とも言った。
「彼らはその決断と、そこに行くことで起こりうる結果、そして将来手に入らないかもしれないものを天秤にかけなければならなかった。そして、彼らは契約書にサインし、お金を受け取るという決断をしたんだ」
対抗戦の会場ということもあり、報道陣から「PGAツアーとLIVが戦うチームイベントに興味はある?」との質問も出た。「いつだったか、そんな話はあったよ。PGAツアーに何のメリットがあるのかは考えないとね。個人的には仲の良いキャメロン・スミスやイアン・ポールターと対戦してみたいから、ぜひ参加したいけど」と冷静に応じた。(ノースカロライナ州シャーロット/亀山泰宏)