2022年 フォーティネット選手権

“決めれば勝ち”の1mから悪夢3パット ウィレット「マスターズ」以来のVならず

2022/09/19 10:30
ダニー・ウィレットは最終18番で3パットボギーを喫した(Mike Mulholland/Getty Images)

◇米国男子◇フォーティネット選手権 最終日(18日)◇シルバラードリゾート&スパ (カリフォルニア州)◇7123yd(パー72)

最終18番(パー5)、同じ最終組でチップインバーディを決めたマックス・ホマに並ばれたとき、ダニー・ウィレット(イングランド)は笑っていた。「(入れてくる)予感はあっても、実際に起きると、ちょっとショックではあったよね」。それでも、まだ勝てるという思いはあったはず。自分も3打目で1m強のバーディチャンスにつけていたのだから。

誰もがウィニングパットと信じて疑わなかった4打目は、「明らかに強すぎた」。カップの左縁に蹴られ、決めればプレーオフとなる返しのパーパットも左縁に蹴られた。「もっとストレートだと思ったんだけど…結局、左に外れてしまった」と振り返る。

2016年に「マスターズ」を制したが、その後のPGAツアーでのプレーは苦戦続き。2018-19年シーズンにフェデックスカップポイントランキング85位に入ったのが最高で、昨季も一度はシード圏外で終戦。キャメロン・スミス(オーストラリア)をはじめとする6人が新リーグ「LIVインビテーショナルシリーズ」に移籍してPGAツアーの出場資格を停止されたため、繰り上がりでフルシードを獲得した身だった。

グリーンジャケットをつかんだ後、米国では6試合しかなかったトップ10入りを果たした。それも、キャリアのハイライトに次ぐ成績となる2位。「マックスには(次週の)プレジデンツカップでいいプレーをしてほしい。残念な結果にはなったけど、シーズン最初の試合で優勝争いに加われたことは、とても良かった。また頑張るよ」と勝者をたたえつつ、努めて前向きに振る舞った。(カリフォルニア州ナパ/亀山泰宏)

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